さて試合前にバガブーズを100球以内に沈めると公言した東亜、有言実行。
さらに日本新記録の1試合33安打も記録したリカオンズでしたが…
さてここで東亜が読唇術を使えることが判明。
さてチーム打率3割3分という驚異のマリナーズ打線、がしかし東亜は全く怯みません。
ではなぜマリナーズ打線の出塁率が高いのか、それはもちろんこれが理由です。
さてこれ以外にも東亜がボール球を投げるのを嫌がる理由があります。
ちなみに日本プロ野球における最小投球完投として71級という記録が残っています。これに対し最多投球完投の記録はなんと344球!1942年に大洋の野口二郎が延長28回を1人で投げ抜いたんです。丸々3試合分投げ抜くって…やっぱ昔の選手はタフだわ…
さてこんだけ打てば個人記録も生まれます。
一試合に本塁打を4本打つというこの離れ業、これを達成した選手はNPBに過去5人います。初代トリプルスリー岩本義行、世界の王貞治、サモアの怪人ソレイタ、同じく日ハムのウィルソン、そして古田敦也。あれ、近鉄ブライアントが入ってねーなと思ったら、ブライアントは1試合3本塁打を通算8回記録しておるそーです。そっちの方が凄い記録かもな…
さらに生まれた大記録。
…暇なのでここでNPBの「一試合での日本記録」というのをちと見てみましょうか。
本塁打 4本 前述
安打 7本 前述
打点 11 飯島滋弥
盗塁 6 正田耕三 他
四球 6 落合博満
死球 3 関本賢太郎 他
奪三振 19 野田浩司
ここからは不名誉な記録。
三振 5 筒香嘉智 他
与四球 16 野茂英雄
暴投 5 新垣渚
失点 18 伊藤万喜三
失策 6 木塚忠助
野茂さんの1試合で16与四球って記録はもう更新できないでしょうね…
マウンドで口元隠すのは当たり前の行動なんですが、まぁ隠さなければ相手に読み取られるかといったらまず大丈夫なんでしょうけどね。あれはもう人間心理として自然にやってしまう行動です。
さていよいよ始まる対マリナーズ三連戦、ここで東亜からの指示は「ボロボロに負けてこい」。
俺は基本的に負けたら終わりの一発トーナメントの方が好きです。プロ野球やJリーグよりも負けたら終わりの高校野球、オリンピックやW杯の方が好きです。負けが許されるということは結局のところ勝利への執着心を薄めてしまってますし、選手が勝つことを諦めた試合を観戦するよりもつまらない事はありませんからね…
そうなんです、どんなにいい打者でも3回に2回は凡退するんです。そう考えれば相手打線を抑えることなんて簡単ですけどね、実際はそうはいかんのですよ。四死球、エラー、長打、盗塁、様々な要因で打者は出塁・進塁していきますからね、9イニング無失点で抑える作業はホント大変なんです。
さてそんなマリナーズ打線がなぜ毎回大量点を取れるのか、それはこれに尽きます。
俺は常々「打率よりも出塁率の方が大事」という考え方でした。日本ではまだまだ打率偏重ではありますが、チームのためにフォアボールを選ぶことがヒットを打つ以上に評価されるのが日本という国ですからね、それなら打率よりも出塁率をもっと重視してもいいんじゃないでしょーか。
ちなみにここではバリーボンズの出塁率.609という数字が紹介されていますが、これがホントに驚異的です。普通の選手の出塁率がだいたい.310〜.330くらいですから。日本の記録では落合さんの.487が最高ですし、出塁率が公式記録となる前まで遡っても王さんの.532が限界です。出塁率6割ってのは王さんもベーブルースでも到達し得なかった大記録です。
まぁ東亜の言うことにも一理あります。最近は小学生でも意図的に塁を埋めたりしますからね、安易に四球に逃げてるような気もしますが…俺は日本的でいいと思いますよ。真っ向勝負ではなくボールカウントを目一杯使って打者を打ち取るのが日本の投球術ですし、失点を防ぐために考え得る最善の手段を常に考え続けるのが日本の守備ですから。もちろん理想は無四球で終わることですが、戦略的四球を俺は否定しません。