邪眼は月輪に飛ぶ!
そして2人の前に13年前ミネルヴァを倒した伝説の猟師が。
さてアメリカが手を焼くミネルヴァは運動性能も桁違い。
まぁこんな速度で夜中に飛んだら事故って仕方ありませんからね(笑)そもそも夜行性の鳥自体が珍しいですからね、実際のフクロウは速く飛ぶ必要性が無いんだろうなぁ…
さてここでミネルヴァ狙撃のため全米からハンターが集められます。
どいつもこいつも死相しか見えませんな(笑)
こんなのが生物兵器として使われたら…まず大量死の原因すら掴むのは不可能でしょうね。見られた時点で死亡しちゃうんじゃ死因なんてまず判明しないしな…
さんなミネルヴァを消すために東京にミサイルを打ち込もうとするアメリカ。
輪ちゃんは鵜平の別れた女房の養子です。法律的には完全に赤の他人なんですが…そもそも「家族」というものは法律では定義できませんよね。6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族が法律的には親族ということになりますが、そんなのクソ喰らえだと思う時もあるもんなぁ…
「人間と獣にあんまし違えはねえのさ」か…まぁ確かに哺乳類は考えてることだいたい同じなのかもしれませんな。恋や愛という感情は人間だけのものじゃありませんしね。つがいで暮らしたり子育てをする生物はいっぱいいるもんなぁ…
つーわけで最終話第七回「邪眼は月輪に飛ぶ」が始まります。
ナレーションがいいんですよね。こういうナレーションをほとんど使わない漫画の代表例がONE PIECE、逆にこれでもかというくらい使うのがHUNTER×HUNTERでしょうかね。どちらがいいというのではなく、これはもう作風かな…
うしおととら、からくりサーカスを生み出した藤田和日郎が突然スピリッツで掲載した短編漫画です。まぁ藤田作品という時点でもう面白くないわきゃありませんからね、安心して読めますよ…
第壱回「狩人は森に佇む」
第弍回「巫女は街を目指す」
第参回「軍人は絶望に沈む」
第四回「諜報部員は暗黒を孕む」
第五回「疾き車は街を駆ける」
第六回「塔は決闘に震える」
第七回「邪眼は月輪に飛ぶ」
藤田作品は章題だけでもシビれちゃうんだよなぁ…
さて米軍空母の乗組員を全滅させ、13年ぶりに日本に帰ってきた一羽のフクロウ、その名は「ミネルヴァ」。
つーわけでこんなフクロウが東京に来たらとんでもないことになります。
つーわけで死者数は420万人。藤田和日郎は人間社会に甚大な被害を与えるのが大好きです、白面の者だって数百万人は殺してるだろうし、フェイスレスは人類をほぼ壊滅させてきましたからね…
つーわけで死者数は420万人。藤田和日郎は人間社会に甚大な被害を与えるのが大好きです、白面の者だって数百万人は殺してるだろうし、フェイスレスは人類をほぼ壊滅させてきましたからね…
アメリカ陸軍における対ゲリラ特殊部隊がグリーンベレー、対テロ特殊部隊がデルタフォースです。ただアメリカ政府は未だにデルタフォースの存在を公式には認めていないんですよ、軍隊を保有している国家の秘密っていうのは深いんだよな…
そして本作のヒロイン登場。
輪!
まぁ男塾のように全く女性が登場しない漫画もそれはそれで面白いんですが、やはりヒロインがいた方が華やかさが出ますね。さすがに女性が1人たりとも登場しない漫画なんて無いだろうし。
さて輪ちゃんの職業は「拝み師」。「科学的に証明できないことは全て信じるに値しない」という風潮はどんどん浸透していってますけどね。俺たちが子供の頃はまだたくさんあったんですよ「風邪ひいたら他の人にうつせば治る」とか「熊に出会ったら死んだふり」とか「ミョウガを食べるとものを忘れる」とか、そういうお婆ちゃんの知恵的なものまで科学的に否定されていくのは寂しくもありますがね…
まぁこんな速度で夜中に飛んだら事故って仕方ありませんからね(笑)そもそも夜行性の鳥自体が珍しいですからね、実際のフクロウは速く飛ぶ必要性が無いんだろうなぁ…
どいつもこいつも死相しか見えませんな(笑)
ちなみに先ほど出てきたデルタフォースが陸軍の対テロ特殊部隊ならスワットは警察の特殊部隊、シールズが海軍特殊部隊、そしてリーコンというのが海軍武装偵察隊です。男はこういう特殊部隊が好きなんですよね…
さて当然特殊部隊は装備も最新。
さてイジられても怒らない鵜平。
村田銃というのは戦前戦後を通じて使われてきた猟銃なんですが、軍用として使われていた時代は普通にライフルだったんです。ただ猟銃用途として使われるに従い散弾銃として改造されていったんですよ(一発しか弾が出ないライフルでは飛んでいる鳥を撃ち落とすのは難しいから)。この鵜兵の村田銃は描写だけ見てるとライフルなんですが、二十八番口径というのは間違いなく散弾銃になります。まぁ漫画的に散弾銃というのは見栄えが悪いからなぁ…
それは銃火器が登場してしまったからでしょうな。銃を手にしたことによって人間は熊だろうがライオンだろうが象だろうが指先一つで殺せるようになってしまったわけですからね。そうなってくるとやはり自然に対する敬意や怖れってのは薄れていっちゃうわなぁ…
「眼」というものは魚や鳥の多くは頭の両サイド、人間でいえば耳の部分に付いていますが、その理由は「視界が広くなるから」です。これに対しフクロウは眼が正面に付いているため視野が狭い、だからその分首が動くようになっておるわけです。それなら最初からフクロウも眼を横に付けてればいいじゃないかとも思いますが、眼を頭の正面に付けると視野は狭まりますが「遠近感」というものを手に入れられるわけですよ。フクロウは進化の過程でこちらを優先したわけですな…
こんなのが生物兵器として使われたら…まず大量死の原因すら掴むのは不可能でしょうね。見られた時点で死亡しちゃうんじゃ死因なんてまず判明しないしな…
実際に狩猟に行くとやっぱり犬が必要なものなんですかね。獲物を見つける、追い込む、回収してくる、確かに山中でこれら全て人力でやるのは難しいのかもな…
さてそんな鵜平を一応心配する輪ちゃん。
輪ちゃんは鵜平の別れた女房の養子です。法律的には完全に赤の他人なんですが…そもそも「家族」というものは法律では定義できませんよね。6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族が法律的には親族ということになりますが、そんなのクソ喰らえだと思う時もあるもんなぁ…
「人間と獣にあんまし違えはねえのさ」か…まぁ確かに哺乳類は考えてることだいたい同じなのかもしれませんな。恋や愛という感情は人間だけのものじゃありませんしね。つがいで暮らしたり子育てをする生物はいっぱいいるもんなぁ…
さらに本当の鵜平を知る輪ちゃん。
別れた女房であってもさ、やっぱその女房への愛情は変わらんものなんですよ。今の世の中はそんな事すらも崩れてますからね、離婚で慰謝料だどうだと騒いでる輩の醜さったらありゃしない。
別れた女房であってもさ、やっぱその女房への愛情は変わらんものなんですよ。今の世の中はそんな事すらも崩れてますからね、離婚で慰謝料だどうだと騒いでる輩の醜さったらありゃしない。
さてミネルヴァを誘い出す2人は途中で靴屋に立ち寄ります。
つーわけで決戦の舞台は東京タワー。
そこにハリアーでやってきた輪ちゃん。
「とうちゃん」という呼び方もいいですね。俺はもう物心ついた頃から「おとん」「おかん」でしたから、他の呼び方にちょっと憧れることはあります。「親父」「お袋」とかもいいですもんね。自分の両親のことを「父さん」「母さん」って呼べる奴は凄いなぁって思うもんなぁ…
自分の子供が可愛いのは当然として、俺なんかは他人の子供でも可愛いなぁと思いますがね。それなのに家庭内での虐待やら放置は無くならないんですよ。そういう奴はさ、子供や嫁よりも自分が一番可愛いんだろうなぁ…
人間死んだ後に帰る場所が決まってれば気も楽ですよね。山に帰るのか、海に帰るのか、土に帰るのか、それは人それぞれでしょうが…俺はやっぱ海に帰りたいですね。瀬戸内海に遺骨をちょっぴり撒いてくれればそれでもう満足ですよ…
「とうちゃん」という呼び方もいいですね。俺はもう物心ついた頃から「おとん」「おかん」でしたから、他の呼び方にちょっと憧れることはあります。「親父」「お袋」とかもいいですもんね。自分の両親のことを「父さん」「母さん」って呼べる奴は凄いなぁって思うもんなぁ…
藤田漫画の考察で俺はよく言ってるんですが、擬音の使い方において荒木飛呂彦と藤田和日郎はちょっとレベルが違います。ひらがなの「わ」を逆さまに書くなんて、ちょっと普通の漫画家では怖くてできないでしょう。
ナレーションがいいんですよね。こういうナレーションをほとんど使わない漫画の代表例がONE PIECE、逆にこれでもかというくらい使うのがHUNTER×HUNTERでしょうかね。どちらがいいというのではなく、これはもう作風かな…
さて両者の対決はやはりミネルヴァの毒の方が先に鵜平に届いてしまうわけですが…
鵜平は盲目でした。それを踏まえて読み返してみるととても盲人とは思えない万能っぷりですが…まぁフィクションの世界における盲人は全員が超人ですからね(笑)
全てを殺す眼を持ったミネルヴァと逆に眼を失った鵜平。最新のハリアーと時代遅れの村田銃。こういった対比ってのが物語に深みを与えてくれるんですよね…
全てを殺す眼を持ったミネルヴァと逆に眼を失った鵜平。最新のハリアーと時代遅れの村田銃。こういった対比ってのが物語に深みを与えてくれるんですよね…
さて輪ちゃんはミネルヴァが最後に思っていたことを感じ取っていました。
にゃるほど、ハリアーを使ったのはこういう理由もあったのか。たった7話で完結する物語を上手くまとめるためには、こういったところをあらかじめ組み込んで構想を練っていかなけりゃいけないんでしょうね…
…さて。うしとらの考察も終わってからくりサーカスも終わって邪眼も終わって、ようやくこれからは月光条例の考察に突入します!
…と言いたいところなんですが、月光条例の前にもう1つ藤田和日郎の短編があるのでそれをやんなきゃいけませんね。黒博物館スプリンガルドを…