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きよの漫画考察日記2356 キン肉マン第60巻 後編

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キン肉マン第60巻の考察、その後編です。


つーわけで悪魔将軍の反撃から。
ダブルアームスピンの擬音は安定の「ミスミス」です。


このまま落とせば通常の地獄の断頭台ですが…悪魔将軍はザ・マンを倒すためだけに磨き上げ続けた更なる必殺技を隠し持ってました。




神威の断頭台!
地獄の断頭台に右足を添えただけといえばそれまでなんですがね。ただ地獄の断頭台はそれ自体が元々完成されていた必殺技ですからね、キン肉バスターのように様々なアレンジを加えられるような技ではない以上仕方ありませんかね…

そんなわけで勝利した将軍様に駆け寄る悪魔超人達。
またサンシャインが泣いてます。すっかり泣き虫キャラクターになっちゃったなぁ…

つーわけでザ・マンを倒した悪魔将軍でしたが、神威の断頭台を完璧壱式奥義とはしていませんでした。



将軍様に無視されたサンシャインやネプチューンマンの立場がないですけどね(笑)まぁサンシャインとかは将軍様とはファイトスタイルがまるで違いますからね…

つーわけで完璧超人の掟に従い、敗れたザ・マンを処刑しようとする将軍様でしたが…
そりゃそうです、ここで将軍様がザ・マンを殺しちゃったら後味悪いことこの上ないですからね。ここは何があってもキン肉マンに止めてもらうしかありません。ザ・マンが自害を選ぶなら止められなくても仕方はないけども、ここで悪魔将軍に殺させるのだけはいけません。

つーわけで説得にかかるキン肉マン。





この完璧超人始祖シリーズを通じて「対話」というものが多かったように感じます。ネメシスと対話したロビンとラーメンマン、ジャスティスマンと対話したテリー…だけども何故かキン肉マンの言葉が最も心に響くんですよね。キン肉マンがスーパーヒーローたる所以は奇跡の逆転ファイターだからっていうだけじゃないんだよなぁ…

とはいえ簡単に曲げるわけにもいかない悪魔将軍。



キン肉マンの成長をひしひしと感じ取れますな。このキン肉マンを見た後に1巻の頃のキン肉マンを読むと同一人物とは思えません。やはり王位争奪戦を勝ち抜いたあの経験が人間的超人的成長を大きく促していますかね…

とはいえ簡単に主張を曲げるわけのない悪魔将軍。

ここでの「へのつっぱりはいらんですよ」はたまりませんね。目の前にどんな困難や試練が待ち受けていようとも、キン肉マンのこの一言からはその全てに立ち向かう勇気を貰えます。

そんなこんなでザ・マンの処刑を取りやめた悪魔将軍、代わりに条件を出します。


完璧超人は一般的に不老不死です。始祖はもちろんのことネメシスやネプチューンキングも老いてはいませんし、例外として完璧超人なのに年齢を重ねたのはネプチューンマンくらいですかね。まぁ不老不死システムの廃止は別に構わないんですが、そうなってくるとキン肉マンやウォーズマンがやった「超人墓場からの復活」というシステムも無くなってしまうんですかね?

つーわけで立ち去る悪魔将軍。




貢献できた奴も貢献出来なかった奴もいますけどね。ちょっと今回の戦いにおける悪魔超人の貢献度を採点してみましょう。
ジャンクマン 100点 ゴールドマンですら一度もダメージを与えられなかったペインマンを打ち破ったのは大金星。誰も活躍するとは思っていなかった中での意外性も高評価対象。
ブラックホール 95点 無量大数軍ダルメシマンとジャックチーを連続撃破。途中ペンタゴンに裏返るという離れ技も披露し、悪魔超人軍の移動手段としても貢献。次シリーズからは悪魔超人軍の主軸入りに期待できます。
バッファローマン 90点 始祖ガンマンを打ち破ってはいるものの、グリムリパーを討ち漏らしてる。むしろこのシリーズで活躍しなくてどこで活躍するんだというくらいの出番を与えられていたことからすると、この子はもっとやれたはず。
サンシャイン 80点 始祖シングマンを撃破し、その後将軍様のセコンドを務めきった点は評価対象。ただシングマンは始祖の中でもあまり強そうな感じがしないためこの位置に。
ザ・ニンジャ 75点 始祖カラスマンを撃破した点は見事。しかしザ・ニンジャ級の人気超人ならもう一段階上の活躍を期待すべき。今後に期待を込めてこの点数。
ステカセキング 65点 無量大数軍ターボメンに敗北。ただ悪魔超人軍として登場した時の読者に与えたインパクトが抜群。常に悪魔超人軍の先陣を務めるその姿勢も好評価。
ザ・魔雲天 60点 あのザ・マンと戦ったという点のみでこの評価。元神を一時期とはいえ生死不明に追い込んだ事だけでも快挙。
アシュラマン 55点 始祖ジャスティスマンに完封負けしてはいるものの、ちょっと相手が悪過ぎた。ただ魔界の王子はこのまま終わるような男ではない。
プラネットマン 50点 アシュラマン同様相手が悪いものの、始祖サイコマンに完封負け。アシュラマンとは違い人気がないだけに再登場は難しいか…
スニゲーター 40点 始祖ガンマンに敗北。教官キャラという新たな立ち位置を確立はしたものの、ちょっと情に厚いところが見え隠れしたのは悪魔超人としてはマイナス評価か。
スプリングマン 30点 バッファローマンとのタッグチームディアボロスにてターボメンを粉砕したものの、タッグ戦のみの登場だったため印象値がイマイチ。
ミスターカーメン 20点 無量大数軍クラッシュマン相手にいいところを見せれず、倒したのは野犬のみ(笑)ステカセと違い回想等にも特に登場しないし…
アトランティス 10点 無量大数軍マーリンマンと引き分け。結果だけならステカセやカーメンより上だが、新たな技や引き出しを披露したわけではなく印象値が弱い。

つーわけで今シリーズにおけるMVPは…ジャンクマンに贈呈します!

そんなこんなで隠居することになったザ・マン。




うーん、この完璧超人始祖編良かったんじゃないでしょーか。アイドル超人ではなく悪魔超人を前面に押し出すというその大胆な発想、ロビンマスクやアシュラマンといった人気キャラをあえて退場させたその勇気、正直言って非常に楽しく読めました。残念なのは子供の頃キン肉マンを読んでいた世代がまだまだこの完璧超人始祖編の連載を知らない事ですよね。これは読まないと損してるわ…


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