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きよの漫画考察日記2430 三国志第1巻

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さて。懐かしいこの作品にも着手しましょうか。

横山光輝三国志!

三国志といえば横山光輝ですよね。中国の歴史書である三国志がなぜここまで日本国民に浸透しているかというと、やはり横山光輝三国志と光栄三國志の影響が強いんだと思いますよ。人によってはこれが「蒼天航路」だったり「三國無双」だったりするんでしょうけど、現代日本人が三国志を語る上で横山光輝三国志は外せないはず。だって累計発行部数8000万部は日本に存在する全ての漫画の中でも27位ですからね…


カブト


そんな三国志の記念すべき1コマ目。

中平元年、西暦で言うと184年から三国志の物語は始まります。どんな時代かと言えば、ローマでは五賢帝時代が終わったあたり、日本では弥生時代でまだ卑弥呼も登場しないあたりの話です。そう考えるとやはり世界史の中でも中国の歴史とローマの歴史は群を抜いているんだよな…


さてとある青年登場、彼が買いたい物は…

まぁ時代背景を考えればお茶が超高級品だったことは想像つきますね。2世紀に一般庶民が嗜好品なんて楽しめるわけがないからなぁ…


しかし時代はこれに巻き込まれていきます。

黄巾賊!

三国志といえば黄巾の乱に始まるというのは当然ですな。およそ36万人がこの黄巾賊に加わったとされていますからね、そりゃ簡単に鎮圧できるわきゃない。

ちなみに「紅巾の乱」と混同してしまう人もいるでしょうが、後漢王朝の衰退を招いたのが黄巾の乱、元王朝の衰退を招いたのが紅巾の乱、ここくらいまでは覚えておきましょう。


そして謎の青年は黄巾賊に捕まります。

馬元義!

ここは史実と違うポイントです。実際に馬元義という人物がいたのは事実ですが、実際には馬元義は黄巾の乱が本格化する前に処刑されています。まぁそんな細かいところ気にしながら読んでも仕方ないんですがね…


さてそんな黄巾賊の創始者が…

張角!

中国で最初の大規模宗教反乱、これを導いた人物として考えると張角も相当先進的な事をやっていたんだなと思います。ただ…2世紀の中国人の知能なんて現代の小学生くらいのもんでしょうからね、そんな民衆を扇動するのは逆に現代人目線として見るなら簡単なことなのかも。


そんな張角に太平道を授けたのが…

南華仙人!

中国人は仙人を使うの大好きですからね。ちなみにこの南華仙人というのはあの荘子が死んで仙人になった姿だそーな。こいつ荘子だったのか…


つーわけで権力を得ていく張角。

権力の中枢を身内で固めたくなるのは2000年前も今でも何も変わってはいないんですね…


そんな黄巾賊のスローガン。


これは間違いですね。「黄夫」と書いてありますが、正しくは「黄天」です。横山光輝が「夫」と「天」を間違えてしまったのかもな…


さてこの黄巾の乱に対する後漢の皇帝は…

霊帝!

後漢12代皇帝にして、暗愚な皇帝の代表ともされている霊帝。ただこれも間違いでね、黄巾の乱が発生した時の霊帝は18歳のはずです。まぁ18歳だとしても36万人の反乱を鎮圧できるわきゃないんですけどね…


つーわけで拡大していく黄巾の乱。

中国23省も覚えられないのに、中国の古代の州を言われてもさすがに日本人にはピンと来ませんよね。おいおい説明していきますが、後漢の時代には中国は13の州に分けられていました。今どこにいるのか、そこも確認しながら今後読み進めていくことにしましょう。


そしてこんな人物が。

芙蓉姫!

この人は正史三国志には登場しない創作の人物ですが…1800年前にこんな姫様がいなかったと断定することもできないわけですから、まぁいいんじゃないでしょーか。


一方、この人は当然正史三国志にも登場します。

張飛益徳!

説明不要でしょう。三国志知らなくても劉備・関羽・張飛・曹操くらいは知っておいてもらいたいもんです。そしてこの三国志という作品において最もディフォルメされているキャラクターがこの張飛であると考えて間違いないでしょう。猪突猛進、脳筋を絵に描いたようなそのキャラクターは、完全無欠な関羽よりもどこか愛らしさがあるんだよな…


そして謎の若者の名前が判明。

劉備玄徳!

まぁ…人物的に相当美化されてはいるんでしょうけども、歴史の英雄なんて皆そんなもんですからね。我々は三国志演義に慣れすぎていて劉備=正義、曹操=悪という先入観に囚われてしまっているところもありますのでね、そこはフラットに見てあげる視点も必要かと。


そんなこんなで劉備の故郷へ。

涿県は現在の北京のあたりです。劉備はここから流浪して蜀を韓国したと考えると、相当中国国内を動き回ってるんだなぁ…


さて高価な茶を母親にプレゼントした玄徳。しかし大切な剣を張飛にあげてしまったことが母親の逆鱗に触れてしまいます。


これはちょっとしんどいね。貧乏暮らしの息子に対して誇りは高く待たんかいと押し付けるのはさすがに親のエゴが強かろう…


それにしても母親の「一生むしろを織って暮らすつもりですか」の一言は玄徳に刺さったことでしょう。やはりむしろを織るなんてのは高価な人がすることではありませんからね…

そして後日。

むしろ織るんかーいw


そんなこんなで3人目の英雄登場。

関羽雲長!

三国志における完璧超人筆頭でしょう。ゲームにおける三国志でも総合ステータスで関羽よりも上に行く武将なんてそうはいません。概ね見てると曹操・司馬懿・周瑜・司馬懿くらいのもんです。政治力さえあれば関羽が一位になりますからね、そりゃ死後に神格化もされますよ…


そんなこんなで3人は義兄弟の契りを結びます。

桃園の誓い、これも正史三国志にはそのような記載は無いそうです。でもまぁ有名なシーンですからね、そんな野暮なことは言いっこなしです。これがなきゃONE PIECEのエース・サボ・ルフィも義兄弟にはなっていなかったでしょうしね…


さて義勇兵を組織した劉備軍、まずはルール作りから。

こりゃ厳しい。でもやはり軍規というものは相当厳しくしておかないと秩序が保てないんでしょうな。軍隊は厳しいというけども、厳しくなきゃ好き勝手やらかす連中が絶対に出てきてしまうんでしょうからね…


とはいえお金が無いのはどーすんの?

そこにタイミングよく現れた商人。


この商人の名は張世平、もう1人が蘇双。こんなキャラクターにもちゃんと名前が設定されているのはさすが三国志ですが、劉備がこのお金を返済した描写は一切無いというのも三国志っぽくて好きですw









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