この26巻、ついに悪の黒幕が判明します!まぁその黒幕の真の正体が判明するのは次巻ですが(笑)
さて舞台は90年前。黒賀村を襲った310体の自動人形、その首領は…
キャンディー・スタンプ!
フランシーヌ人形により作られた一連の自動人形ではなく、新たに白金自身の手により作られた自動人形。だとするとその能力スペックは最古の四人級だと考えるべきか⁉
がしかしキャンディースタンプを含む200体の自動人形はギイにより瞬殺。そしてギイは井戸の底でエレオノールを発見。がしかしフランシーヌ人形の姿は見当たらず…
フランシーヌ人形「私には大切な「歯車」が欠けているような気がします。それがどういう物かはわかりませんが。それさえあれば私は何かになれる気がして…」
ギイ「なあ、フランシーヌ…」
24巻の感動を思い出させますフランシーヌ人形が人間になれたとまで解釈するつもりはありません。だけどもただの自動人形にもあらず。フランシーヌ人形は最後に「何か」になれたんですよ。それだけでえーんよ…
そんなわけでエレオノールは無事だったものの、大問題発生。
エレオノールがしろがね化!
ゾナハ病でないのにアクア・ウイタエを飲んでしろがね化したのは歴史上3人と一匹だけ。正二、エレオノール、しろがね犬と…あの男だけです。
そんなわけでここから20年が経過します。
エレオノール「だれだかしらないの…でも…とってもやさしいひと…」
その優しい人とは白銀です。エレオノールは祖母の叔母さんであるフランシーヌの記憶を受け継いでしまったわけですな。ここ、ハンパなく重要です。エレオノールがフランシーヌの記憶を受け継いでいるからこそ、白銀の記憶を受け継いだ鳴海と結ばれることに意味があるんです!
さらに…
エレオノール「それでね…もがいてるあたしのうしろにあなができるの…そして…そのあなから…」
これはフランシーヌ人形の記憶です。つまりエレオノールはフランシーヌとフランシーヌ人形の記憶を有しているわけです。これは逆に言えばしろがねの中で唯一白銀の記憶を有していないということです。つまり「人形を壊せ」という使命に縛られていないということです。人形への憎悪がエレオノールには無いんですよ。そんなエレオノールだからこそ、パンタローネやアルレッキーノを動かし得たのかもな…
さてここから一気に52年が経過します。時代は1982年、俺が5歳の頃ですな。ここでついに正二は成長した娘と初めての対面!
この時点でエレオノールは72歳(笑)しろがね年齢としては14歳くらいということになりますな。
がしかしここでも問題発生。
正二「私と一緒に日本に行ってくれ。エレオノール」
エレオノール「エレオ…ノール?おじいさま…ちがいます。」
誰かが正二になりすまして、エレオノールに「おまえは人形だ」という暗示をかけ続けておったわけです。その犯人も謎ですが、一番の謎はそんな事をする動機です。そんな意味の無い行為に意味を見出す男が世界に1人だけおるわけです…
さてここで1982年の日本に舞台は移ります。
がしかし真に注視すべきは右側のレコード屋のポスターです。これはもちろん… なめ猫だぁ!1982年ってこんな時代だったっけかぁ…
つーわけでギイは黒幕の存在に気付きました。アンジェリーナの体内の柔らかい石を狙いエレオノールに暗示をかけた男、70年以上もギイや正二の動向を監視しつつルシールの目をも欺く事ができた男、それは… 勝の父親である才賀貞義が怪しいという伏線は張り巡らされておったけども、その一方でディーン・メーストルに関しては全くのノーマークでした。だけどね、これで終わりではありません。これだけではまだ黒幕の正体が明らかになったとは言えないんです。才賀貞義=ディーン・メーストルですが、さらにあの人物とあの人物も同一人物ですから(笑)
さて問題となるのは貞義の目的です。まず貞義が正二の事を憎んでいる理由は…
正二「貞義…おまえ、まさかアンジェリーナを…」
貞義「それが急に彼女はキュベロンから消えた…そしてしばらくぶりに連絡がきたと思ったら…日本なんぞという小島の、未開のサルのつれあいになっていたとさァ!笑っちゃうよなァア!」
理由は痴情のもつれです(笑)男の嫉妬は見苦しいとは言いますが、男だってそりゃ嫉妬はしますよ…
だけど我慢強い貞義はアンジェリーナが正二と結婚してもなおアンジェリーナがいつかは自分に振り向くと信じてそばで見守り続けてたんです…
がしかーし、アンジェリーナの妊娠を契機にその愛は消え去ります!
貞義「それからアンジェリーナは僕の中でなんの光も発さなくなった…」
惚れてたはずの女への熱が冷める瞬間、それは人それぞれということでしょーな。俺なんて好きな子には他に好きな男がいると知っただけで愛が冷めてましたけど(笑)むしろアンジェリーナが結婚してもなお愛し続けてた貞義の愛は本物なのかもな…
つーわけで貞義が正二を恨んでる理由は分かったけども、問題はもう一つ。「なぜアンジェリーナに勝を守れと暗示をかけたのか?」この点に関する貞義の動機こそが物語の核心です。
つまり貞義は少女時代のエレオノールに一目惚れしたんです。こーゆーのを世間一般ではロリコンと呼びますけどね(笑)
なおここにいう貞義の「初恋の人」これはアンジェリーナではないことに留意が必要です。アンジェリーナは貞義にとって2人目に愛した女性ですからね。
さて考える貞義、エレオノールを護って戦ってもこの娘は自分の愛には応えてくれない、それはアンジェリーナで経験済み。そこで貞義の考えた作戦は…
①エレオノールに勝という子供を護るように暗示をかける
②護られる側の勝の脳に自分の記憶をダウンロード