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きよの漫画考察日記2273 月光条例第4巻

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星空

さてシンデレラ編から。幸せになったシンデレラでしたが…

他力本願で幸せになるおとぎ話は国内外問わず山ほどありますもんね。その中でもやはり女性を主人公にした物語はその傾向が強いです。特に眠り姫ですかね、あの女なんてただ寝てただけでしょ(笑)

つーわけでシンデレラにも不満はあったわけです。

まぁ女性が自立した今の世の中にあってはこういう不満も分かるような気がしますが、中世の世の中にあっては何もせずに生きていける事ほど幸せな事はなかったんでしょうな。まぁ今の世の中でだって何もせずに旦那の世話になって生きていきたいと思っとる女性は山ほどおるでしょうがね…

とまぁシンデレラの言うことも理解できるんですが、月光は納得しません。
まぁこの意見も分からんではないんですけども、手に入れた幸せをどう扱うかなんてのは個人の自由ではありますからね…

とはいえシンデレラにだって言い分はあります。






うん、これが真理かもしれませんね。「恵まれている」のと「幸せである」ということはイコールではない。何が幸せかは自分が決めることだし、自分が決めたことであればそれは幸せな事に違いない。人間は自由意志を持つ生き物であるが故に、その自由意志を満足させることこそが幸せを感じるための唯一の方法なのかもしれませんねぇ…

そこに現れたのはシンデレラの代役を務めていたエンゲキブ。

まぁ結局女の子の気持ちを分かってあげられるのは女の子だけだということですよ。我々はシンデレラを読んだところでシンデレラに感情移入できませんからね、月光と同様にシンデレラの迷いや苦悩は男には伝わりづらいわなぁ…

さて月光の言葉に心撃ち抜かれたシンデレラに対し…このエンゲキブは可愛らしいですな。女の子にだってもちろん独占欲というのはあってしかるべきなんですが、それを表に出すのは恥ずかしがる…うん、こーゆーのは良いです(笑)

とはいえ月光を高く評価してるシンデレラ。
最近の草食系男子やらキャリアウーマンやらを見てるとこういった関係も崩れつつあるように見えます。ダメ男なんだけど母性本能をくすぐるタイプがモテる世の中はさすがに間違ってるでしょとは言いたくなりますね…

そんなこんなでシンデレラのラストシーンが改変されます。


うん、こういうエンディングなら子供のみならず大人だって納得できますし、シンデレラ自身も納得できますわな…

さて週5日王国で暮らすことになったシンデレラ、残り2日は自分のやりたい事をやってました。

このシンデレラ編を読むとさ、月光条例って面白いなと思えるはずです。さらにこの後の赤ずきんちゃん編とフランダースの犬編で読者はハートをがっちり掴まれるはずです。惜しむらくはそこが面白さのピークだったという点なんですけどね…


さて次の話はこれ。

きき耳ずきん!
決してメジャーなおとぎ話ではありませんが、まぁ日本のおとぎ話らしいストーリーですよね。動物を助けて恩返しされる、この展開は特に日本の昔話に多いような気がします。外国の物語で動物恩返し系の話はすぐには思いつかないもんなぁ…

さて月打されたきき耳ずきんの若者に狙われることになったのはこの子。
たった1話のみの登場ゆえに名前も付いてはいない子なんですが…藤田和日郎の友人がお気に入りのキャラクターであったがためにこの後準レギュラーに昇格します。藤木裕美(ホウソウブ)という名前も授かりますし、世の中何がきっかけでキャラクターが生み出されるか分かんないものですな…

さてそんなホウソウブを追い回すきき耳ずきん。
こういう暴走族いますよね(笑)まぁ歯抜けも怖いポイントではあるんですが、やはり眉毛がないと途端に凶悪な顔つきに見えてしまうんですよ…

つーわけでピンチに陥ったホウソウブでしたが…


シンデレラのような長編はもちろん面白く、このきき耳ずきんのような短編であっても面白い、これが藤田和日郎なんですよね…


さらに短編が続きます。

ピノキオ!
おそらく日本で最も有名な「イタリア」童話でしょう。まぁ現代風にアレンジするのであればAIを搭載したロボットと老人の物語になるんでしょうかね…

そんなわけで月打されたピノキオは、物語とは逆に本当の事を言うと伸びる鼻で攻撃してきます。
俺は人生でディズニーランドに一度も行ったことがありませんが、仮にディズニーランドでピノキオに会ったとしても一瞥くれてスルーするでしょうね(笑)物語自体は面白いと思うんですが、キャラクター単体で見るとただ鼻が伸びる木製人形なんだもんなぁ…

さてピノキオは職員室での月光とエンゲキブのやりとりを聞いていました。
なので本当の事を言って鼻を伸ばして攻撃しようとするのですが…
「いやよいやよも好きのうち」という考え方は男の身勝手さが生み出した幻想のようにも思えますが、でも確かに女の子はウソをつくことが多い。いや、ウソをつくことが多いのではなく本音をなかなか出さない生き物なんでしょうな。ズバズバ本音を言う女は嫌われますしね…

そんなこんなで嘘つきなエンゲキブ。
「女のウソは許すのが男だ」とはサンジの名言ですが、それ以上に女の子のウソは可愛らしいんですよね…


次も短編、この童話。

わらしべ長者!
わら→みかん→反物→馬→お屋敷と物々交換を重ねていった物語ですが…やはり「馬→お屋敷」への交換がボロ儲け過ぎますよね(笑)


さて次の話ではこんなのが登場。
お菓子の家!
さすがに西洋の童話でないとこの発想は出てきませんね。日本の昔話だとダンゴくらいが限界だもんなぁ…

そしてこのお菓子の家を操るのはこの兄妹。
ヘンゼルとグレーテル!
西洋の昔話は少年少女が主人公というのも多いですかね。日本の昔話の主人公はどちらかといえば青年が多いようにも感じます。

それはそうとヘンゼルとグレーテルってどんなストーリーだったっけ?

口べらしとして両親から森の中に捨てられた兄妹が、魔女を焼き殺して財宝を強奪し幸せになるという話だったんですね(笑)

そんなお菓子の家ですが、天道の仲間たちによって完食されてしまいます。俺も甘いもの大好きですね。ただ俺は生クリームがダメなので、あまり洋菓子には心ときめきません。やはり世界で最高の甘味と呼べる物はおはぎでしょう。


ラストにこんな話。

あまんじゃくとうりこひめ!
これは初めて聞いた童話ですね。桃から生まれた桃太郎、竹から生まれたかぐや姫は誰でも知ってるでしょうが、ウリから生まれたうりこひめなんて知名度全然無いでしょ。なんかキュウリ臭そうな姫ですし(笑)

つーわけで月打されたうりこひめ、1人で留守番してたユミカちゃんの家を訪問。


俺は子供の頃1人で留守番することに全く抵抗も不安もなかったですけどね。それはやっぱ田舎だったからなんでしょう。誰が居るのか分かんない都会での留守番は怖いわなぁ…


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