そんなわけで比呂と英雄の3打席目の対決はスローカーブでピッチャーライナー、そのまま最終回へと向かいます。
叔父さん「敬遠されたら、おしまいだね。」
ひかり「え。」
叔父さん「橘英雄をだよ。9回裏、最後の対決…」
ひかり「最初の対決。」
ひかり「と、ヒデちゃんは信じてるわ。」
比呂「ああ。」
捕手はね、打たれた瞬間に打球がどれくらい飛ぶか分かります。やっぱ打者に近い方が打球の行方は感じやすいんですよね…
甲子園名物の浜風ですな。ライトへの打球は押し戻され、レフトへの打球は風に乗ってよく伸びるなんていいますが…実際に甲子園で外野守備についたことがないんでよく分からん。甲子園でもライトスタンドに打ち込む打者はたくさんおるわけやしね…まぁ実際に甲子園に行っても千葉マリンスタジアムほどの風は感じませんよ、あのスタジアムはふざけてるのかと思うほど風が吹き荒れるからね…
展開的にみればここでスライダーですよね。比呂がヒールに徹して英雄を倒すという展開、無くはない展開でしょう。
叔父さん「雨宮ひかりは?」
ひかり「やっぱり…想像できないなァ、負けたヒデちゃんは…」
9回にベストピッチができるような投手はまずいませんけどね。やっぱり9回まで投げきるというのはかなりの体力を使うんですよ、うちの草野球チームのエースは3イニング目あたりで代えてくれってダダこね始めますからね(笑)
そしてついに9回裏のマウンド。
比呂「いいたいことがあるなら聞いとくぞ。」
こーして改めて読み直してみると、野田がいてこそのH2だったような気もしてきます。俺も草野球でキャッチャーをしてますが、目指すべき捕手像は野田くんですね…
そんなこんなで簡単に2アウト、最後の打者の英雄に対して1-1から比呂が投じた3球目!
つーわけで英雄の打った打球はレフトスタンド最上段に突き刺さりましたが……判定はファール!
つーわけで仕切り直して4球目。
比呂「100%ストレートしかないってか。それだよ英雄。忘れるな。その融通の利かねえバカ正直さに…」
つーわけで2人の対戦の結末は……!
そりゃね、決着はもちろん三振ですよ。ここでファールフライで終わったりしたら野球漫画の革命です(笑)
そんなこんなで勝ったのは…千川!
野田「…たぶん、曲がらねえような気がしてたんだよ。」
この「誰か」というのは……やっぱひかりちゃんの事なのかねぇ…
そんなわけで比呂と英雄の勝負を見届けたひかりちゃん。
この涙の意味を推し量るのは難しいとこですね…まぁあだち充も「とりあえずひかりちゃん泣かせとけ」的な感じで描いてるんじゃないでしょーか(笑)
さてその日の晩、英雄はひかりちゃんを呼び出します。
英雄「完璧に負けた…」
英雄「比呂を疑った。そんな自分が信じられなかった…」
ひかり「いつもカギを閉めてるものね。ヒデちゃんのその部分にわたしの居場所があるんだって。だからなるべくカギは開けておくようにって。」
英雄「おれは…何もわかってなかったのか…」
う~ん…結局そっちに落ち着きますか…
まぁここでひかりちゃんが比呂に乗り換えちゃったりしたら希代の悪女になってしまいますからね、この結末自体は仕方のないことか…
さて翌日、決勝戦を控えた比呂は紙飛行機を飛ばして…
そして…
アナウンサー「さあ!いよいよ4102校の頂点が本日決まります!全国高校野球選手権大会決勝は午後1時のプレーボール!甲子園上空は抜けるような青空…」
まぁ…あだち充らしい終わり方っちゃあ終わり方です。7年も続いた長期連載の最後のワンカット、これだっていうのをバチコーンと決めるのは難しいでしょな。ふんわりと温かく終わらせる、それでこそあだち充か…
ふぃ~、やっと終わったH2の考察。タッチ、ラフ、虹色とうがらし、H2と終わらせたので次は…クロスゲームかぁ…