さて、今回の敵妖怪はこちら。
八百八狸!
たかが狸と侮るなかれ、鬼太郎シリーズ屈指の強敵です。彼らはアニメシリーズに登場するたびに日本の政権を奪取しますからねwその組織力、統率力、そして何よりもその数。下手すればバッグベアードやぬらりひょんよりも厄介な敵軍団が早くも3巻で登場です。
さてまずは鬼太郎登場。
妖気計算髪っていうのか、これ。おそらく最近の作品では「妖怪アンテナ」と呼ばれることが多くなってしまったから印象が薄いんでしょうな。妖気計算髪じゃしっくりこないしね…
そしてVSタヌキに燃える人が鬼太郎以外にも1人います。
モデルはもちろん中曽根康弘元総理でしょうな。俺が物心ついた時の総理も中曽根さんでしたからね。キン肉マンにも登場してましたし、歴代総理の中でもモデルにされることが多い人ですな。
さて八百八狸の幹部が2匹登場。
手前のシルクハットのタヌキが玄蕃狸。後の作品ではシルクハット狸やタキシード狸とも呼ばれますが、アニメ1作目ではこんな名前です。
そして奥に居る日本髪のタヌキがお富狸。死んだはずだよお富さん♪なんて言っても40代以下の人はなんのこっちゃ分からんでしょうが。
がしかし、次のタヌキは格が違います。
団三郎狸!
新潟は佐渡島に伝わる伝説的なタヌキの名前、それが団三郎狸です。佐渡島にはキツネがいないそーですが、それは佐渡に団三郎狸がいたからだとかどーだとか。そーゆー伝承は良いですよね、いかにも日本っぽい感じで好きです。まぁ団三郎狸が四国八百八狸に加わっている事はちょっとおかしいんですけどね…
そしてそんな八百八狸をまとめるのが…
刑部狸!
四国最高の神通力を持つという有名な狸妖怪ですな。まぁこっちの方が分かりやすいかもしれません。
平成狸合戦ぽんぽこに登場した四国の三大狸、奥から徳島の金長狸、香川県屋島の太三郎禿狸、そして愛媛は松山の隠神刑部。まぁつまりは四国最強、日本最強のタヌキが隠神刑部だという事です。キツネのトップが九尾の狐なら、タヌキ界のトップは隠神刑部一択です。
さて東京に現れた謎の月。自衛隊はこれを攻撃してしまいます。
ミサイルがイカっぽい(笑)
さてタヌキのせいで国内は大騒ぎ。
これは金丸信でしょうか。金丸さんも確かに中曽根政権時代に副総理を経験していますが…時代的に見てこれが金丸さんだと断定できるまでには至らないかな…
さて鬼太郎は八百八狸を封印しに四国へ。
天海上人といえばもちろん南光坊天海のことなんでしょうが…まぁなくはないですな。四国は他地域と比べて圧倒的に天台宗・真言宗が根付いている地域ですからね、天台宗の僧侶である南光坊天海が立ち寄っていてもおかしくはないはず。
さて八百八狸を再び封印したものの、タヌキ化してしまった鬼太郎。
良い兼ね合いですよね、この3人は。ゲゲゲの鬼太郎という作品がここまで日本人に愛された作品に昇華したのはこの3人、特にねずみ男の存在が大きいのかもしれません。古今東西見回しても、こんな立ち位置のキャラクター他にいないもんな…
さてここから八百八狸軍団の秘密兵器登場。
こーゆー解説は目玉の親父や砂かけばばあの仕事ですけどね。まぁ一反木綿も博多弁になってないし、まだキャラクターが固まってはいないんだろうな…
さてさて、日本政府から政権移譲を受けた八百八狸政権。
いかにも昭和のリビング風景ですねwいつから日本人はソファーなんて便利すぎる物に心奪われてしまったんだろう…
さてこの戦いの中、右目を潰されてしまった鬼太郎。
鬼太郎の左目から目玉の親父が生まれたと思っている人も多いでしょうが、それは誤解です。目玉のおやじは純粋に鬼太郎の実父の目玉だけが生き残っているような状態であり、鬼太郎の左目はそれとは全く別の要因で潰れてしまっているんです。でもまぁ片目の主人公と目玉だけのおやじという組み合わせを普通に見たら、関連付けてしまうのも仕方ないことですがね…
さてここで八百八狸の次の秘密兵器登場。
かなめ石!
実際に茨城県の鹿島神宮というところに要石というのが存在します。この石が何をやってるかというと、日本に地震を起こす大ナマズを封じ込めているんです。つまり鹿島神宮はめっちゃ重要な神社ということなんです、それなら「神宮」を名乗るのもまぁ許されるべきですわな。
さて日本をほぼ手中に収めた八百八狸。
美人はメイド、男はソーセージ。なら美人じゃない女性はどうなるんでしょうかね?ブスはつくねにでもしちゃいますかw
さてやっぱり鬼太郎に頼るしかない総理。
これはモーシェ・ダヤンのことですね。俗に言う6日間戦争(第三次中東戦争)でイスラエルを大勝利に導いた将軍です。日本にはそういう対外戦争で活躍した英雄というのは居ないからなぁ…
そしてここで蛟龍を始末する鬼太郎。
鬼太郎の胃液は何でも溶かすんですが、鬼太郎自身すら溶かしてしまうんです(笑)この胃液に耐えられるのは鬼太郎の胃壁と、鬼太郎が胃の中に飼っている蛇の2つだけ。蛇最強じゃんかw
まぁ鬼太郎は液体になっても死なないので安心なんですが、一反もめんもなかなかの生命力を持ってました。
斬撃系、炎系の攻撃に弱そうな印象のある一反もめんですが、斬られても水さえあればくっつくということが判明。ということは水中で戦えば一反もめん無敵なんじゃねw
しかし更に八百八狸軍団の秘密兵器が登場。
妖怪なまず!
ナマズと地震、これがどういう経緯で結びつくようになったのかというのはもう調べようがないことなんでしょうが、でもやっぱ地震の原因はナマズが暴れてるからっていう理由は想像力があっていいよな。化学の進歩は人類から想像力を失わせているようにも思えますからねぇ…
さて液体の状態のまま大なまずの下へと向かう鬼太郎、それを乗せていく一反もめん。
タカ派という言葉もあんまり使わなくなったから、今の若い子には伝わらないかもしれませんね。簡単に言えば「武力行使に対して積極的なのがタカ派、消極的なのがハト派」です。日本人なんてハト派ばかりなんだろと思いがちですが、ロシアのウクライナ進行に対する意見を見ているとあんがいタカ派も多いんだなと思わされてしまいましたね…
さてかなめ石に対してはこんな感じで解決。
ウランやプルトニウムの核「分裂」の際に生じるエネルギーを利用したのが原爆なのに対し、水爆は重水素の核「融合」の際に生じるエネルギーを利用しています。理論的には水爆であればその破壊力に限界はないということになってますからね、細菌兵器・化学兵器と並んで人類そのものを滅ぼしかねない発明ではありますよ…
とまぁそんな感じで八百八狸を再封印したものの、北極で氷漬けになってしまった鬼太郎。助けてくれたのはこの妖怪。
海じじい!
ネーミングが秀逸ですよね。海にいるじじいだからシンプルに海じじい、これ以上のネーミングが逆に存在するのかと思ってしまいます。よくいう「昭和の頃はよかった」なんておじさんのセリフはこれなんだと思いますよ。ネットもスマホもなくたって、世の中がシンプルだったから生きていくのに支障がなかったんだよなぁ…
そんなこんなで液体の状態からでも復活する鬼太郎。
もめんのほうが重傷だったw
さてさて。3巻では八百八狸に次いで大物妖怪が登場します。
ぬらりひょん!
1985年に始まったゲゲゲの鬼太郎アニメ第3期において「妖怪の総大将」とされたことにより、相当知名度の高い妖怪になりましたが、原作におけるぬらりひょんは単なる一妖怪です。そもそもこんな老ぼれ爺さんを妖怪の総大将にしたのも大胆な抜擢です、なにか特殊能力があるわけでもないですしね…
そんなぬらりひょんの声は…まぁアニメの各期によって違うんですが、私が見てた第3期及び第5期ではピッコロ大魔王と同じ声ですね(ピッコロさんとは別の声)。他にはヤマトの真田志郎、北斗の拳の海のリハク、ビックリマンのスーパーデビル、ワンピースならミホークです。
さて人間社会に溶け込むぬらりひょん。
箸の持ち方が気になるわ。俺ダメなんですよ箸ちゃんと持てない人。そういう人は「別に誰にも迷惑かけてないし」とかいうんですけども、そうじゃない。箸の持ち方が汚いことにより「こいつの親は子供に箸の持ち方すら教えなかったんだな」と自分の親がバカにされるということに気づいてほしい。
さて相変わらず昭和感満載のゲゲゲの鬼太郎。
ゲゲゲの鬼太郎3巻の初版が昭和60年。私が8歳ということになりますが…その頃キャラメル10円ではとても買えなかった気がするので調べてみたところ昭和55年の時点で森永ミルクキャラメルが50円、10円でキャラメル買えたのは昭和25年くらいのことのようです。でもこれはあれですかね、ねずみ男が元々40円持ってて鬼太郎に足りない10円借りたということにしておきましょう。
さて鬼太郎を誘い出そうとするぬらりひょん。
真夜中にとうもろこし畑の中にある古代岩のところですきやきパーティーか…
…誰が行くねん(笑)
しかしまんまと誘い出された鬼太郎。
突然勧められたあんパン、しかも石の上…
…誰が食うねん(笑)
さて鬼太郎の反撃に遭い困ったぬらりひょん、この人を頼ります。
蛇骨婆!
ぬらりひょんの配下というと、すぐに連想するのは蛇骨婆ではなくこっちでしょうな。
朱の盆!
クソ懐かしいですねw見事なまでの3枚目悪役とでもいうんでしょうか、そもそもぬらりひょん自身も徹底的な悪役にはなりきれていないところもありますからね。どちらかというと鬼太郎シリーズでのぬらりひょんはタイムボカンシリーズの悪役的な、どこか憎めない雰囲気あるんですよね…
次の話の導入。
そんなわけあるかい(笑)
ここで突然南の島に送られた鬼太郎。
定番の鬼太郎ファミリーに加えてカカシのようなスタイルの呼子が初登場。と思ったんですが、これ呼子じゃないようです。いやいや、紛らわし過ぎるでしょ。
そして今回の敵はこちら。
おどろおどろ!
鬼太郎の各作品を通じて「人間がなんらかの要因で変化してしまった妖怪」という点では基本的に共通しているのがこのおどろおどろ。まぁ幽霊と妖怪なんて紙一重ですからね、人間が変化してできた妖怪がいてもおかしくはない。人間が変化した怪獣もたくさんいますからね、ジャミラとか。
さておどろおどろを退治し、子供たちを救い出した鬼太郎。残されたのはおどろおどろに変わってしまった父を失い途方に暮れる息子正太郎。
ここで「うむ…」の一言で片付けてしまうのがさすがですね。今の漫画でこんな事したら怒られますよ、多分。でも水木しげる大先生がやってるんだから、まぁ飲み込むしかないですね…
やさぐれてますねぇ。まぁ正義感だけで行動できるアニメ版鬼太郎のような存在の方が不自然なんですよね。どんな正義の味方だって、全く努力が報われないんじゃ続かないよなぁ…
そして今回の妖怪は…
船幽霊!
船にひしゃくで水をかけて沈めるというのは定番の伝承ですわな。昔は海難事故が今の比にならない程発生していたでしょうからね、船幽霊に限らず「海には何か恐ろしいものがいる」と考えるのは古今東西変わらないんでしょうな。
さて船幽霊たちの囚われた魂を解放するため鬼太郎は海中へ。しかしここでサメに襲われます!
サメっていうからホオジロザメみたいな危険なのを想像したのに、まさかのジンベイザメでしたw
そして船幽霊を使役する妖怪登場。
海座頭!
これは知名度の高い妖怪ですね、海の妖怪といえば海坊主か海座頭でしょうし。うしおととらでは味方サイドの妖怪でしたが、ゲゲゲの鬼太郎においては基本悪役サイドの妖怪です。まぁ人の魂に関与する妖怪はだいたい悪役ですからね…
そんなわけで始まる鬼太郎vs海座頭!
鬼太郎vs海座頭、決着(笑)何が起きたのか、読んでてもちっとも分からんぞ?
この「ナレーションで解決」という手法、昔の漫画では頻繁に見かけますね。まぁ時代が時代だったということで許されますが、今の時代ならそこをちゃんと描けよと怒られてしまいそうです。でもホント多いんですよね、昔の漫画はこーゆーのが…