Quantcast
Channel: きよの漫画考察日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1715

きよの漫画考察日記2443 ゲゲゲの鬼太郎第6巻

$
0
0



クリスマスツリー


まずは植物系のこの妖怪が登場。

妖怪樹!

動物と植物の寿命を考えれば、植物の方が妖怪化しやすそうな気はしますね。動物の寿命なんてどんなに長くても200年が限度ですが、植物は数千年いっちゃいますからね。それだけ生きてればそりゃ妖怪になったとしても不思議ではない。


逆に不思議なのは、この妖怪樹には甥っ子がいる事です。

ドラキュラ博士!

さぁ、考えてみましょう。妖怪樹が叔母でドラキュラ博士が甥…という事はこのドラキュラ博士のお爺さんが無茶やってればいいんですよ。お爺さんがまず吸血鬼と結婚して子供を作る、その後今度は樹木と結婚して子供を作れば、吸血鬼と妖怪樹の兄妹が誕生しますから。冷静に考えれば簡単な事でした、樹木と結婚するという点を除けばw


そんなこんなで小笠原に鬼太郎をおびき寄せるドラキュラ博士。

毒の入ってないお菓子をあげるという発言に時代を感じますな。ちなみにグリコ・森永事件が起きたのは1984年、鬼太郎のこの巻が発売されたのが1985年。私は当時7歳でしたね…


さてまず鬼太郎を襲うのが…

妖怪サボテン!

鬼太郎が近付くからいけないんじゃないの?と思いますけど。近づきさえしなければ無害ですよ、こんな妖怪w


さらにこんな妖怪も。

妖怪綿!

妖怪/綿で区切ると理解しにくくなってしまいますな。これは妖/怪綿で区切って「海綿」と考えるべきなんでしょう。当時の子供にはちょっと難しいかもしれないけどなぁ…


さて襲われた鬼太郎の代わりに、日本妖怪が集結。

呼子とぬりかべはまぁ良いとして、足元にいるのは丸毛っぽく見えますね。これは水木しげる作品には非常に珍しいオリジナル妖怪ですな。丸毛が活躍する回があるのかどうかなんて知らないけども…


さてここからは吸血南方妖怪のオンパレード。まずは…

夜叉!

夜叉という名前の妖怪が登場するのはこれが2体目なんですよね、初代の夜叉は髪の毛の妖怪でした。なのでこちらの夜叉を便宜上「シナ夜叉」と呼ぶこともあるそうです。まぁ同じ名前を付けてしまうのが悪いんですが、水木しげる御大がやってる事ですからね、これはもう飲むしかありません。


次はこんな妖怪。

ランスブィル!

こっちはマレーシアの吸血鬼。牙といい、穴の空いた舌といい、オリジナリティと造形美を感じる妖怪です。東南アジアの様式美ってのも改めて見直すと美しさを感じますよね…


さぁ次。

ペナンガラン!

このペナンガランは強烈です。何が強烈かというと、このペナンガランは東南アジアでは割と有名な妖怪なんですよ。有名なんですが、ゲゲゲの鬼太郎におけるペナンガランとは大きく姿が異なるんです。本来のペナンガランとは、内臓をぶら下げて飛ぶ生首の妖怪なんです。

夜道でこんなの前から飛んできたら、瞬時に脱糞するわw


ラストにこいつ。

アササボンサン!

本来は「アサンボサム」という西アフリカの吸血鬼がモデルとなっているそうですが、水木しげるがこれにニュージーランドのマオリ族の木彫り人形のデザインを当てこんだ結果生まれた妖怪です。それにしてもインターネットが無い時代に西アフリカの吸血鬼の名前なんてどうやって知ったんだか…


そして復活した鬼太郎、再び小笠原へ。

こーゆー時ぬりかべは帆の役割を果たしているんでしょうな。便利な妖怪です、ホントw


さて鬼太郎vs妖怪綿、第2ラウンド。

さんざん吸血妖怪と戦ってきたのに、鬼太郎も吸血できるんかーいw


そんなこんなでようやく最終決戦、vs妖怪樹。これは激戦の予感がしますね…

マッチ一本で完勝(笑)


そんなわけで妖怪樹を瞬殺し、残るはドラキュラ博士のみ。こっちがメインバトルだったか!

戦わんのかーいw

それにしても1945年の硫黄島の戦いの後、1968年まで小笠原は占領されていたんですね。沖縄と違って小笠原は遠過ぎてなかなかイメージの湧きづらい土地ではあるけども、日本人はもっと硫黄島の戦いについて知らないといけないよな…



次の話では鬼太郎が逮捕されます。

パン泥棒は良いとして、アンパン30個たいらげたのは衝撃ですな。そして鬼太郎の財布の中には20円というのも重要な情報です。当時は物価が安かったのは当たり前ですが、それでも20円じゃ買えてキャラメル1箱くらいですかね、当時は。


そんなわけで鬼太郎は留置場へ。

ジャン・バルジャンというのは、「レ・ミゼラブル」の主人公の名前です。この警官も博学ですなぁ。


そんなこんなで鬼太郎保釈。

ねずみ男が二万円持っていたことが衝撃ですな。まぁ鬼太郎と違いねずみ男は結構貯め込んでいてもおかしくはないんだよな…


さて敵の攻撃に対し砂嵐を巻き起こした砂かけ婆。

「エンジンがかかるまで」の表現がちょっと面白いですな。砂かけ婆のエンジンってのがな…


つーわけで今回の敵妖怪は…


葬頭河婆!

三途の川で衣服を剥ぎ取る、いわゆる奪衣婆ですな。ちなみにアメーバブログで女性の乳首露出はもちろん許されないはずですが、葬頭河婆の乳首はOKだろうと自己判断し修正せずにお送りしていますw


そんな葬頭河婆と手を組み、アメリカ妖怪大統領の地位を目指していたのが…

こうもりねこ!

絶妙ですね、このこうもりねこがゲゲゲの鬼太郎で先に生まれたのか、悪魔くんで先に生まれたのか、どっちが先なのかはリアルタイムで読んでないのでちょっと分かりません。でもやっぱこうもりねこといえば悪魔くんですわな。

ゲゲゲの鬼太郎にはこの中から百目も登場します。まぁ鬼太郎と悪魔くんは親戚みたいな作品ですからね…


そんなこんなで玉手箱事件を解決し、依頼主の浦島博士へ報告。

祝いのライスカレーがじわじわくるわw



次の話では鬼太郎が引っ越し。

天保とは1831年〜1845年の期間ですな。248ある日本の元号は流石に覚えきれやしませんが、それでも有名な物は覚えられますよね。大化、和銅、延暦、平治、承久、建武、応仁、文禄、慶長、元禄、享保、寛政、安政、慶応あたりはまぁ日本史絡みで嫌でも覚えられるもんな…


さて山奥の家から鏡を持って来たねずみ男。

まぁ難しいところですけども、昆虫食べるならイモムシが一番妥当なんじゃないかと思いますね。基本的に人類が昆虫を食べない理由は、その外骨格ゆえに食べづらいからなんだと思うんですよ。イモムシとかはむしろ食べやすい分類に入るもんな…


さてその鏡の中に囚われていた女の子。

イタイイタイ病というのが時代を感じさせますね。四大公害病の中では最も患者数が少なくはあったものの、そのネーミングのインパクトから我々の記憶に残る哀しい公害病です。発展途上国でこーゆーのが怒らなければいいよな…


さて鏡の中に囚われてしまった鬼太郎。さぁこーゆー時は仲間たちの出番です!

みんな逃げ出した(笑)


そんなこんなで依頼主が犯人だったパターン。

川へ洗濯、まぁ流石にやったことはありません。ありませんが、それが当たり前だった時代に思いを馳せてみると、現代社会に生きる我々が考え直さなければいけない物事が見えてくるような気がします。


つーわけで今回の妖怪。

雲外鏡

長い年月を経ると道具に魂が宿るという付喪神、その代表格くらいの妖怪ですな。でも今の世の中で100年使う道具なんてほぼほぼあり得ないからなぁ…


そんなこんなで鬼太郎vs雲外鏡。

鬼太郎を飲み込んで2コマ後に雲外鏡死亡。死因は鬼太郎が雲外鏡の体内に塩水を撒いたことで、銅でできている雲外鏡が急速に錆びたということだそうです。ホント原作における鬼太郎はバトルの決着が速い…



さて次の話。

初手から「偽者だな」と読者が判断できる展開の潔さが良いですねw


それにしてもこの偽鬼太郎はなぜ人魚を売ろうとしているのか?

絶対に鬼太郎が言わなそうな発言ですなw

ちなみにテレビがカラーなんてのは今の世代にとっては当たり前なんでしょうが、カラーテレビの出荷台数が白黒テレビを初めて越えたのが1973年。そして全ての地上波放送がカラーになったのは1977年だそーな。俺が生まれた時はまだ白黒放送やってたんだな…


つーわけで今回の妖怪はこいつ。

さざえ鬼!

サザエの寿命は約8年、そりゃ300年生きりゃ妖怪にもなります。とはいえですよ、数ある貝の中からサザエを選ぶところに日本文化とサザエとの深い関連性が見えてきますね。そもそも日本で一番有名なアニメがサザエをモチーフにしてるんだもんなぁ…


さてさざえ鬼の目的は鬼太郎を食べること。

鬼太郎の技としてリモコンゲタ、ちゃんちゃんこ、髪の毛針の3点セットは定番ですが、それに次ぐのが指鉄砲とこの体内電気ですかね。物理無効の妖怪でも電撃は苦手という妖怪も多いですからね…


さて鬼太郎を食べることを諦めないさざえ鬼、今度は鬼太郎をプラスして食します。

ビフテキという表現もまぁ使わなくなりましたな。ちなみにビフテキは「ビーフステーキ」の略だと考えがちですが、実は違います。ステーキのことを指すフランス語「bifteck」がその由来です。


つーわけで鬼太郎を完食したさざえ鬼でしたが…

何が起きたのかさっぱり分かりませんが、食べられた鬼太郎がさざえ鬼の毛穴から復活したということだそーです。鬼太郎の不死身っぷりにも限度があるでしょにw


そしてさざえ鬼の舌を捕まえる鬼太郎。

こっちのさざえ鬼が、本来の姿のさざえ鬼です。本来の姿というのは鳥山石燕が江戸時代に描いた作品中の姿ということですな。日本の妖怪の姿形というのはそのほとんどが鳥山石燕か水木しげるにより完成させられているというのが日本の妖怪の現状です。これから何百年経とうとも、さざえ鬼は鳥山石燕バージョンか水木しげるバージョンのどちらかでほぼ描かれるということなんですよ。本来姿形が無い妖怪に対し、ここまでイメージ付けを完成させているのも凄いことですよね…



さて次の話ではこんな妖怪が登場。

穴ぐら入道!

その能力は①冷気を送る②水滴を垂らす③大声を出すという全く無害な妖怪。とゆーかこいつ妖怪じゃなくて、ただのおっさんなんじゃねw


そんな穴ぐら入道、人間に捕まります。


こおろぎ語、そんなもの無いとは言い切れないですね。とはいえ犬の言葉とかは何千年経っても解読されていないことを考慮すると、やはり人間以外に言語を持つ生物はいないのかもしれない。そもそも同族間コミュニティを持たないコオロギが言語を待つと考えるのは無理なのかもな…



次の話。

給料が普通に手渡しだった時代の話です。こんなの給料日当日はカオスになりますよね、強盗事件はその日だけ爆増するだろうし、借金取りとかもこの日を狙って回収に動いてたのは間違いない。それが面白くもあったんだろうけどな…


つーわけで今回の妖怪はこちら。

手の目!

掌に目があるこの手の目、まぁ便利な面と不便利な面がある事は間違いない。便利な面としては…隙間とか見たい時に顔近づけなくて良いとか、自分の背中とか普段見えないところも簡単に見れるとかでしょうかw

逆に不便な面はいくらでもありますね、手を使う作業ほぼ全てに失明の危険がありますし。ただおそらく最大の問題点は、視点が高速で移動しすぎておそらく脳処理が間に合わない点かもな…


つーわけで今回は砂かけおばばとタッグ。

妖怪なのに普通に風邪を引く、この辺りの人間味がゲゲゲの鬼太郎という作品の魅力なんでしょうか。ねずみ男だけではなく他の妖怪、敵側の妖怪にも人間っぽい行動原理を与えているというのも当時としては画期的だったのかもなぁ…


そんな手の目は、目を飛ばして攻撃します。

分からない。「もう一つの目がエレキのように鬼太郎のあいているほうの目にはいってきた」とありますが…エレキって何?「電気」という意味ではないでしょう、もちろん「エレキギター」のわけもない。電気ウナギの事をエレキと呼ぶのはさすがにちょっと不自然だし。何なんだろなぁエレキって…


次は「妖怪ラリー」の話。

チョコレート1ダースって金額が、あえて子供向けにしているのか真剣なのか、よく分からないところですね…


さてこの妖怪ラリーの出場者。

バックベアード!

ここではコミカルキャラですが、ゲゲゲの鬼太郎における西洋妖怪の大ボスとして多くの人が認知している大妖怪ですな。バックベアードはいずれ再登場しそうな気配がするので、その時にちゃんと語りましょうか。


さらに他の参加者。

フランケン&狼男!

イギリス代表の狼男とドイツ代表のフランケン。フランケンはともかく狼男の作画は相当に手抜き感を感じます。車の方は凄く作画を頑張っているのになぁw


そしてこのラリーを仕切る審判長がこの妖怪。

赤舌!

謎の多い妖怪です。そもそも人に悪さする妖怪なのかどうかも分からない。アニメ版では鬼太郎の敵に回っていることもあるようですが、伝承が少な過ぎてハッキリしないんですよね、この妖怪は…


さらに他の参加者。

フランス代表魔女はまぁ説明せんでもいいでしょう。中国代表の水虎に関しても前に述べましたな。新しく登場したソ連代表グレムリンは有名な飛行機事故を起こす妖怪です、こいつにやってはいけない事は①水に濡らす②光に当てる③深夜12時以降に餌を与えるですね。若い子には分からないかな…


さて中国の水虎はマイペース。

ちょっぴり水木しげるから当時の中国への皮肉を感じますね。まぁ水木しげるの世代から中国の共産主義体制がどう見えていたのか、なかなかに難しいところですけどね…


さてトップを走るバックベアードに狼男が追突。

首が無いバックベアードがムチうちになるという笑いポイントですな。こーゆー時はちゃんと読者として笑ってあげましょうね(笑)


さていよいよゴール直前のデッドヒート。

これは時代を感じますね。普通はここの表現は「ゴール」ですよ。でも当時は「決勝点」と呼んでいたんですね、これは新たな発見です。


そんなこんなで優勝は鬼太郎。

あのバックベアードがヘコヘコする赤舌、いったい何者なんでしょうか。実は神にも等しい存在が赤舌なのかもしれないな…



ラストはゆうれい列車に巻き込まれる男たちの話。

時代をモロに感じることができるのがやっぱり電車の描写ですね。昔はこんなふうに切符買ってたのか、これ朝のラッシュの時どーやってたんだろう…


そして京王線へ。

昔の京王線はこんなのだったのかな、いや、さすがにこんなわけないでしょ。1970年代とはいえ、一両編成で乗客を捌き切れるわけがない。こんなの都電荒川線レベルだもんな…


















Viewing all articles
Browse latest Browse all 1715

Trending Articles