表紙の清水を見ても分かるように「56」という数字はメジャーという漫画にとっては特別な意味を持つ数字ですね…
さて日本代表vs若手選抜、吾郎はジャイロフォークをコジローに投じますが…
さて久々にバッテリーを組んで息が合わない吾郎と寿也でしたが…
薬師寺「同期の幼なじみがプロになってバッテリー組めば、そりゃお互いプライドがぶつかることもあるだろう…でもな、キャッチャーがキれたらバッテリーは終わりだぞ。」
捕手の仕事ってのはこれに尽きるといっても過言ではないんでしょな。そしてこの能力に秀でてるなと思うのはやっぱ古田と谷繁ですわ。この2人に肩を並べられる捕手は見当たりませんね…
さて開き直ったバッテリー、全日本の2番打者を三振に打ち取ります。
この2番打者の名前は樋口。この名前から推測されるモデルとなった選手はこの人でしょうな。
井口資仁!
野球のね、最もかっこいい称号の一つに「トリプルスリー」というのがあります。シーズンで3割30本30盗塁を達成するという記録ですが、三冠王級に難しい記録なんです。俺が生まれてからこのトリプルスリーを達成した選手は蓑田浩二、秋山幸二、野村謙二郎、金本知憲、松井稼頭央の5人だけ。打率3割は別として、ホームラン30本と30盗塁を両立させるのがとにかく難しいんですが、井口は30本塁打30盗塁を達成したことがあります。トリプルスリー達成は惜しくもなりませんでしたが、長打力と走力を兼ね備えた日本人最高レベルの内野手です。
さてここからは全日本のクリーンナップ。
全日本の3番を任されている光中、ダイエーの選手が続きますがもちろんモデルはこの人です。
松中信彦!
首位打者2回、本塁打王2回、打点王3回、2004年には日本プロ野球史上7人目の三冠王となった生粋のスラッガーです。松中が三冠王を獲得した時はもっと大騒ぎしても良かったんですが、不運なことに2004年はプロ野球1リーグ化再編問題とストライキで大揺れだった年だったがために話題がそっちに集中してしまいましたからね、野球ファンでも松中が三冠王を獲得したことを知らない人がいたりするのは哀しいことです…
さてこの光中の打ち取るために寿也は内角のビーンボールを要求しますが…
吾郎「もちろんバッターのふところに投げるのをずっと恐れててピッチャーなんてやれっこねえ。」
難しいとこなんですけどね、別に顔面付近にボールを投げようがそれがルール違反になるというわけではないですから。ただやはりキャッチャーとしてはそこに投げて欲しい場面はあるんだけども、投手としては決して投げてて気持ちの良いボールではないでしょな…
そしてついに全日本の4番が登場!
まぁ説明不要でしょうが、モデルは国民栄誉賞を獲得したこのバッターです。
イチロー級のヒーローですからね、松井も。説明されるまでもなく誰だって松井の功績は知ってるでしょ。1シーズンに50本以上ホームランを打った日本人は小鶴誠、野村克也、王貞治、落合博満、そして松井秀喜の5人しかいない、もうこの数字だけでも松井がどれほどの長距離打者だったのかがよく分かります。日米通算507本塁打は歴代7位の記録に相当しますが、メジャーに行かずに日本でずっとやってれば650本は間違いなく越えてたでしょう。プロ野球の歴史上、あの王さんに次ぐホームランバッターだったと評価して問題ないでしょう。ただ…巨人の監督にだけはなってほしくない。そしたら松井のことが嫌いになっちゃうもんな…
そんなこんなで全日本の合宿を離脱した吾郎、風邪で寝込んでる清水のお見舞いへ。
女の子が風邪をひいたらおでことおでこをくっつけて熱を測るってのは漫画の定番ですが…今のデジタル体温計は瞬時に数字を出しやがるからね、こーゆーのも廃れていくのかもなぁ…
吾郎「俺だって明日打たれたらもう明日の晩にはここにはいられないかもしれねえ。」
つーわけで仕方なく帰ろうとする清水。
清水「ごめん…もちろん厳しい戦いの最中だってのはわかってたけど…沖縄から帰ってきてまたすぐ渡米しちゃうし…日本にいてもメールも電話もあんましてくれないし…本田はあたしがつけ入るスキがないほどいつだって戦ってるんだもん。」
清水もいつのまにやら女の子になってしまいましたね。恋というものは女の子を弱くしてしまうんでしょうか…
さてこんな事言われちゃったら帰すわけにはいかない吾郎。
吾郎「わりぃ…なんつーか…俺もちょい冷たすぎた…ただ、こういうのって古臭いって笑われんのかもしれねえけど…」
吾郎は古風じゃのう(笑)
さてさてアジア予選を戦う日本代表の試合を吾郎はテレビ観戦。
石井一久!
通算2,545奪三振はプロ野球歴代9位、シーズン奪三振率11.047はあの江夏豊を凌ぐ日本記録。奪三振率ってのはその投手が9イニング投げた場合にどれくらいの三振を奪うかという数値なんですが、この奪三振率が10を超えたのは日本プロ野球界において石井の他には江夏豊、川口和久、野茂英雄、伊良部秀輝、井川慶、ダルビッシュ有の6人だけ。こんな輝かしい経歴をひっ下げてなぜ吉本になんか入社したんだろうかね(笑)