フリオ・セサール・チャベス!
メキシコ人の名前を挙げてみろと言われたら、出てくる名前はチャベスとリカルド・ロペス、そしてホルヘ・カンポスにミル・マスカラスくらいのもんでしょう。史上最強のボクサーとして必ず名前が挙がるスーパーチャンピオンです。その戦績は116戦108勝(87KO)6敗2分、こんな成績を現代ボクシングで打ち立てたのは奇跡ですよ…
さて夏になり鴨川ジムは合宿。そこでこの人物が登場。
100巻を越えるはじめの一歩、そりゃ脇役陣が充実してなきゃここまで続きません。ここまでは鴨川ジムのメンバーで基本的にやってきたはじめの一歩ですが、この辺りから鴨川ジム以外の人物もいい味出し始めるんですよね。
さて合宿中に熊に遭遇した青木と木村、翌日からは熊よけを用意しますが…
ウィリー・ウィリアムス、誰でも知ってる極真の空手家です。大山倍達が牛殺しならウィリーウィリアムスは熊殺しとして有名です。まぁウィリーウィリアムスが実際にグリズリーと戦っている映像はあるんですが…あれは熊にあらかじめ薬物かなんか盛ってると思う。爪も牙もきれいに切ってあると思う。あの映像で騙されるんだから当時の日本人は純朴やったんやねぇ…
そしてさらに新キャラ登場。
漫画に犬は定番ですからね。あだち充のパンチ、めぞん一刻の惣一郎さん、アルプスの少女ハイジのヨーゼフ、アンパンマンのチーズ、忍者ハットリくんの獅子丸、クレヨンしんちゃんのシロetc…流れ星銀はやめとこう、キリがねえから(笑)
さてこの合宿で一歩が学ぶのはフェイント。
さて鴨川会長と猫田さんは戦後の拳闘出身。
ピストン堀口とは太平洋戦争前後を通じ138勝24敗14分の成績を残した「拳聖」と呼ばれる伝説の拳闘家です。ボクサーじゃないですよ、拳闘家です。戦争がなければ日本人初の世界チャンピオンは白井義男ではなくピストン堀口だったのかもしれませんね…
そしてここではじめの一歩における伝説のマッチングが実現!
人間が300kgや400kgもあるヒグマやホッキョクグマに勝つことは不可能でしょう。がしかし50kg程度しかないマレーグマなら十分に勝てます。問題はツキノワグマやパンダといった100kgくらいのサイズの熊に勝てるか否かというところでしょう。爪と牙さえなんとかなるのであれば勝負にはなるような気もしますけどね…
そんな熊に対し…鷹村は真っ向勝負!
熊や虎はもちろん強いですがね、立ち上がった状態ではどうなのかなと思わせるシーンです。奴らは元々が4足歩行ですから立ち上がった時の頭と前足の位置関係が良くない。このあたり「腕」と「前足」というものはやはり違いますね。この鷹村vs熊、荒唐無稽な戦いだとも思えますが、立ち上がっての戦いということであれば実はリアリティがあるのかもなぁ…
さて合宿から戻って来た一歩の前に、千堂の次の防衛戦の対戦相手が登場。
まぁ千堂に挑戦するという時点で咬ませ犬なんですがね。だけど俺がコンバーテッドサウスポーというものを初めて知ったのはたしかこの茂田だったかなぁ…
ボクシングにおいてサウスポーはとにかく有利です。何が有利か、それはとにかく「やりにくいから」というところに尽きます。やっぱ日本人世界チャンピオンでもサウスポーは多いですよ。海老原博幸・大熊正二・具志堅用高・渡辺二郎・小林光二・新垣諭・浜田剛史・レパード玉熊・川島敦志・山口圭二・飯田覚士・セレス小林・長谷川穂積・越本隆志・亀田興毅・西岡利晃・粟生隆寛・下田昭文・山中慎介・五十嵐俊幸・三浦隆司。69人の日本人世界チャンピオンの内21人がサウスポースタイルという比率はやはりサウスポーの優位性を示してますよ。特に亀田興毅なんかは強いから勝つというよりも、対サウスポーのやりづらさというものを最大限に活かした戦い方で勝つという感じですからね…