後頭部はダメ、それは格闘技の常識です。頭蓋骨の厚みも前より後ろの方が薄いだろうし、首の後ろには中枢神経が集中してますから。いかに拳闘の時代とはいえ、ダメなものはダメだということです。
がしかし立ち上がる猫田。
猫田「この試合きっちり白黒つけてオレはさっさと田舎帰るだニ。そうしなきゃ心配そうに怒鳴ってる鴨川にきっとバレる。オレのこの症状は…」
猫田さんの試合が描かれたのはこの1試合のみですが、読者への印象は強烈に残りますわな。自分のために立ち上がるボクサーはたくさんいても、誰かのために立ち上がったボクサーは猫田さんくらいのもんですよ…
猫田さんの試合が描かれたのはこの1試合のみですが、読者への印象は強烈に残りますわな。自分のために立ち上がるボクサーはたくさんいても、誰かのために立ち上がったボクサーは猫田さんくらいのもんですよ…
つーわけで猫田を再起不能にしたアンダーソンに対し挑戦状を叩きつけたのは…
「時間をやる、猫田にやられた傷を治しておけ。」
さてさて7ラウンドまで1発のパンチも当てられず、何度も倒れ続ける鴨川…それでも前へ進み続けます。
鴨川源二!
いや~、鴨川会長かっちょいい。やっぱさ、かっこいい爺さんっていうのは若い頃からかっこよかったということなんですよね…
さてさて7ラウンドまで1発のパンチも当てられず、何度も倒れ続ける鴨川…それでも前へ進み続けます。
団吉「開いた口が塞がらねえ。気迫で押してるぞ。」
猫田「か…鴨川と戦ったことのある貴様…ならわかるだニ。こ…れが鴨川の武器…だニ。」
団吉「鴨川の…武器⁉︎」
猫田「ど…んな障害さあろ…うと初志を貫徹する…鉄の意志。」
つーわけでリングサイドの猫田を見た鴨川、覚悟を決めます。
鴨川「ボロボロの体引きずってきやがって。そうだよ、命がけの試合でつかんだことをオレに伝えにきてくれたんだ!命がけの注文だ、応えなきゃ…」
つーわけでこの試合初めて届いたパンチはアンダーソンの肋骨を粉砕!
格闘技やってる以上骨折は避けられないものですが、肋骨の骨折は厄介なんです。なぜなら固定して回復を待つことができないから。腕や足を固定することはできても体幹を固定することは無理ですからね、治りが遅くなっちゃうんですよね…
格闘技やってる以上骨折は避けられないものですが、肋骨の骨折は厄介なんです。なぜなら固定して回復を待つことができないから。腕や足を固定することはできても体幹を固定することは無理ですからね、治りが遅くなっちゃうんですよね…
さてこの左ボディーで鴨川の左拳は砕けてしまいますが…
鴨川「左拳は死んだよ。だがな…」
当然アンダーソンは顔面をガードしますが、試合前からムチャなトレーニングをして拳を痛めていた鴨川の鉄の拳は再びアンダーソンのボディーへ。
一発目の左ボディーはアンダーソンも打たれることを覚悟してましたからそれほどではないですが、二発目の右ボディーは全く予想外の一撃ですからね、そーゆーのはキクんですよね…
当然アンダーソンは顔面をガードしますが、試合前からムチャなトレーニングをして拳を痛めていた鴨川の鉄の拳は再びアンダーソンのボディーへ。
一発目の左ボディーはアンダーソンも打たれることを覚悟してましたからそれほどではないですが、二発目の右ボディーは全く予想外の一撃ですからね、そーゆーのはキクんですよね…
つーわけで鴨川勝利。そして田舎に帰る猫田、そしてそれに寄り添うユキさん…
ユキ「…一言、言っておきたいことが…鴨川さん、私…」
鴨川「オレはよ、まだまだ修行が足りねえけど、それでも今回気づいたことがある。努力して行きつく先にある感動、勝った時周りの人に対する感謝。拳闘ってなあ素晴らしいや。オレはきっとこの世界から離れられねえ。」
そーいえば鴨川会長って生涯独身だったんですかね?子供や孫の話が出たことはありませんしね…
つーわけでユキさんをフッた鴨川。
そーいえば鴨川会長って生涯独身だったんですかね?子供や孫の話が出たことはありませんしね…
つーわけでユキさんをフッた鴨川。
鴨川「いつか…いつかアンタ言ったよな、ひまわりは枯れちまってもたくさん種残すってよ。本場のボクシングはやっぱり凄かった、正直オレはぞっこんだ。人生かけて学びたいと思ってる。だがオレの拳は今の医学じゃ完全には治らねえ。拳闘家としての寿命もいくらもねえ枯れる寸前さ。」
スポーツに人生を懸けた競技者がさ、引退後すんなりと指導者として第2の人生を歩める、そーゆー仕組みがどのスポーツにもできればいいのにね。ボクサーを引退した後に指導者として残れる人なんて何%いることやら…
そんな話を聞いてユキさんの墓前に手を合わせる一歩。
猫田「ユキさん…覚えてほしいだニ。今そこで合わせている手こそ約束の拳だニ。名前は「幕之内一歩」長い時間かけて種さまき続けてまだどんな花をつけるかわからんが…」
うん、いい話でした。鷹村vsホークという名勝負の余韻を濁さない名ストーリーです…