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きよの漫画考察日記1017 はじめの一歩第15巻

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photo:01


お月様

さて一歩に敗れた沖田の敗戦の弁は…
沖田「やり直しですよ。まだまだ伊達さんにはほど遠いや。」
でもこれに対し伊達さんは…
伊達
「オレに追いつけないから負けた、そうじゃない…」
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これは深いね…追い抜くためには理論的にはまず追いつかなきゃいけないわけで、方法論としては間違ってはいない。だけども精神論としてはやはりより高みを目指す者ほど強いということよな…


そして舞台はタイ。海外武者修行中の宮田の対戦相手は…
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ジミー・シスファー!
ムエタイで32戦32KOという実績のボクサーですが、やはりタイ人ボクサーはムエタイ経験者が多い。辰吉の宿敵ウィラポン、デビュー3戦目で世界チャンピオンになったセンサク、そして日本人キラーのポンサクレック、皆ムエタイからの転向ボクサーです。ムエタイ、恐るべしよな…

そんなジミー・シスファー、このボクサーの再来と呼ばれてます。
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カオサイ・ギャラクシーとはスーパーフライ級を19度防衛した超絶チャンピオンです。この防衛回数はスーパーフライ級最多防衛回数記録。まぁボクシングにおけるタイの英雄がカオサイとウィラポンなら、フィリピンはもちろんパッキャオ。インドネシアならクリス・ジョンで韓国は柳明佑でしょうか。パッキャオはまぁ次元が違うとしても、やはり国の英雄とまで祭り上げられるためには防衛回数15回は欲しいですな。具志堅さんも長谷川穂積をも上回るこの数字、内山は届くかなぁ…?

さてジミーとの対戦を望む宮田に対し告げられたのは「パンチが軽い」という致命的弱点…
宮田
「気づいてたよ、自分のパンチの質くらい分かっていたさ。だけどオレはこの拳に頼るしかないんだ!リングに上がったらこの二つの拳で戦うしかないんだ!」
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自分の限界を知ってしまったらもうボクサーとしては終わりなんですな。自分のさらなる可能性を常に信じ続けていなければいけない…強い肉体だけではなく、強いメンタルもボクシングには必要なんですよね…


そんなわけで1人ストイックにトレーニングに励む宮田、そんな宮田に憧れる少年チャナ。
チャナ「イチローは…」
宮田「ん?」
チャナ「イチローは笑わないんだネ…タイにくる日本人ミンナ楽しそうにしてル…デモイチローの笑った顔見たことナイ。」
宮田「…どうした?チャナ…」
チャナ「ジムの人達イチローはジミーに勝てない言ってル。日本人だから、ハングリーじゃないから…だけどイチローはゴハン食べナイ水も飲まナイ、タイの人達よりハングリーな生活しテル…タイのボクサーお金ほしいカラリング上がル、デモ日本人違うと思ウ。痛い思いするリングにナゼ上がるノ?楽しいノ?イチロー全然楽しくなさそウ。ボクシングする理由わからなイ!」
宮田
「笑わない…か、そうだな。だけどな…こんな考え方オレだけかもしれねえけど、あると思うんだ、きっと…」
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ボクシングは辛いスポーツです。5kg、10kg当たり前に減量しつつ試合に向けての練習をこなしていくわけですから。金や名誉だけではそのモチベーションとしては足らないのかもしれませんよ。ボクサーにしか得られない何かのため…そしてその何かというのはボクサーにしか分からないんでしょうな…

つーわけで宮田vsジミー、一方的に攻められてダウンを喫した宮田はついにこのパンチを撃つことを決意します。
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ジョルトブロー!
右ストレートを打つときの体重は右足にかかります。そして右足で踏ん張った力をそのまま腰の回転に伝える、これがオーソドックスな右ストレートです。これに対してジョルトブローとは左足でステップインしつつ右足で踏ん張った力で前に倒れ込むようにして打つパンチです。
ただね、後に鷹村さんも述べてくれるんですが、腰の回転で打つストレートとジョルトでのストレート、どちらが威力があるのかは微妙なところです。体重を乗せてる分ジョルトブローの方が破壊力がありそうに思えますが、一概にそうだとはいえないのではないかと俺は思っています。

そして第4ラウンド、トドメを刺しにきたジミーに対しついに炸裂!
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ジョルトカウンター!
最近のボクシングを観てるとカウンター全盛期なのかなと感じます。カウンターを狙っていくスタイルのボクサーは昔よりも増えてるでしょう。それでもジョルトカウンターは無理です。もちろん「結果的に」ジョルトカウンターになったというケースはあります。だけども「意図的に」ジョルトカウンターを当てるのは無理です。相手の行動が全て正確に予期できるのでもなければできませんよ…

つーわけでタイを去る宮田、応援してくれたチャナに最後の言葉を贈ります。
photo:10

その通りなんでしょな。最近は相手のパンチの打ち終わりを狙ったカウンターが多いけども、本来カウンターとは相手のパンチに向かっていくものですからね。勇気がなくちゃできません…


…ここからは余談ですが、今日は2013年5月8日。俺ははじめの一歩の考察をしながら井岡・宮崎のダブル世界戦をテレビで観てました。井岡強すぎねーか⁉
それにしても今日本には世界王者がたくさんいます。最も軽いミニマム級からいくとWBA王者が宮崎亮、IBF王者が高山勝成。一つ上のライトフライ級のWBA王者が井岡一翔。さらにフライ級だと八重樫東がWBC王者。スーパーフライは居ないけどもバンタム級だとWBA王者が亀田興毅、WBC王者が山中慎介。そして二回級飛んでスーパーフェザー級のWBA王者が内山高志、WBC王者が三浦隆司。そーなんですよ、今日本には9人もの世界チャンピオンがいるんです!
視聴率39.4%という世紀の一戦辰吉vs薬師寺戦はあくまでも正規王者vs暫定王者という戦いです。一本のベルトをめぐり両者は闘ったわけです。だけども今の日本にはミニマム級、バンタム級、スーパーフェザー級にそれぞれ2人の世界王者がおるんです。日本人の世界王者同士がそれぞれ保有する2本のベルトを賭けて争う、いわゆる「日本人同士による統一戦」というのは過去に井岡vs八重樫戦しか例がありません。亀田vs内山の統一戦なんて実現したら凄い視聴率になるかもしれません。今、時代はボクシングだと俺は思いますよ…

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