さて侘助を匿う慶次、そんな慶次の命を狙うのは…
前田玄以!
秀吉政権下において五大老に次ぐ実力者がこの五奉行だったんでしょう。ちなみに五奉行とはそれぞれ司法・行政・土木・財政・宗教を担当しておったそうです。ここに宗教が挙がることが当時の日本社会をよくあらわしてますね…
さらにここに参戦した家康、侘助とはこの一件で顔見知りでした。
いわゆる「神君伊賀越え」ってやつですな。たしかに大阪から愛知まで帰るのに見つかるわけにはいかんとなれば伊賀を越えていくしかなかったんでしょうけども…海路という発想はなかったのかね?
つーわけでこの伊賀越えに貢献したのが利休。
利休「必要とあらばこれより浜松のお城までの道、黄金を敷きつめてごらんにいれましょう!」
ん?これは完全に茶谷四郎次郎と利休が入れ替えられておりますよね。花の慶次でここまで歴史が改変されるのは珍しい…
そんなわけで慶次は侘助をこの人に預けることにします。
摩利支天のおばば!
仏教がイマイチよく分からない原因として「神様が多い」って点が挙げられるんじゃないでしょーか。摩利支天の他に梵天・帝釈天・弁財天・大黒天・吉祥天・韋駄天・歓喜天・金剛力士・四天王・鬼子母神・十二神将…AKB48級に覚えられん(笑)
つーわけで摩利支天のおばばは侘助を連れていくことに。
摩利支天「そして神仏に使える者は、慈悲の心を表に現わし強い勇気を心の底に貯えておらねば道を極めることは叶わぬ。」
うーむ、深い。対極の精神を持つ武士と神職、その根っこは同じだと。勇気と慈悲の心、どちらか一方だけでは足らんのですな…
さてそれでも諦めない前田玄以、400人の傾奇者と鉄砲で慶次を包囲しますが…そこに現れたのは奥村助右衛門!
家康「友とはかくありたいものだな。」
うーむ、深い。ホントその通りだと思います、携帯のメモリーに何人の名前が入ってようが関係ないんですよね、本当の友達ってものは…
さて慶次&助右衛門のタッグに対し、傾奇者達もバカではありません。
ボクシングと同じ発想ですな。右利きの相手に対しては相手の左手の方に回りながら、つまり右回りで戦えというのはボクシング業界における常識中の常識です。馬に乗ってる奴が相手ならなおさらだな…
つーわけで慶次&助右衛門はこの弱点を補うために合体!
強すぎる(笑)横山光輝三国志における絶好調時の張飛クラスの戦いっぷりです。
さてお次はこんな場面から。
世にいう聚楽行幸です。秀吉が後陽成天皇を自分の家に招いたようなもんですな。それにしても日本の歴史で凄いと思うのは、日本の権力者が誰一人として天皇家を断絶させようとはしなかった点です。京都を焼け野原にして皇族を皆殺しにして日本の頂点に立とうとした奴が1人くらい居ても不思議じゃないと思うんですがね…
つーわけで権力を掌握した秀吉に切腹を命じられた少年水沢隆広、彼は慶次に憧れておったので慶次は思わず偽名を語ります。
有名な慶次の偽名ですな。俺もね、ファミレスや飲み屋の順番待ちで名前を書いてくれと言われると思わず偽名を書いてしまいます(笑)いや、偽名を使わざるを得ない理由は何一つ無いんですが、無意識のうちにやってしまうんですよ…
まぁこんな慶次の偽名を信じる奴は誰もいません。
いた(笑)
さてここで大問題発生。秀吉が利家に慶次と会わせろと要求します。おまつ様から笑わせてあげればよいと気楽に言われた慶次ですが、人前で笑い者になるわけにもいかず、かといって断るわけにもいかず…結局出した結論は…
慶次「死んだ魚は水をはねない。誰も水にぬれなくてすむ。」
捨丸「だ…旦那、そいつはまさか…」
つーわけで次巻はついに慶次vs秀吉!