ゴキブリ漫画という新たなジャンルに踏み込んだ漫画です(笑)昆虫や動物好きなら楽しめるんじゃないでしょーか。
テラフォーミング、つまり惑星を改造して地球化させることです。実現可能なのはやはり火星か金星ということになるんでしょうな。火星の場合は気温を上げなければならず、金星の場合は気温を下げなければいけませんが、技術的に見ればやはり気温は上げる方が容易なんでしょうかね?
つーわけで500年前の科学者たちは火星の温度を上げるためにこーゆー手段を採ったわけです。
ヒロインなのかと思いましたが、第1話で首をへし折られます(笑)
主人公です…とは断言できない微妙な立ち位置の主人公です(笑)ロシアにはゴキブリはいないそうです。北海道にもいないとされていましたが、年中暖かいビルなんかにはいるそうです。奴らは逞しいなぁ…
ゴキブリ自体は場所によっては食用とされてます。されてますが…世界中のあらゆる食材の中でも最もハードルが高い食材でしょう。山岡さんや海原雄山も食べたことないでしょう(笑)
見た感じ殺されるキャラだなと思いましたが、意外にもとんでもない大出世を遂げます。
宇宙船の船長というのはやはりアメリカ人が似合いますね。日本人がやってもリアリティが無いんですよね…
つーわけで15人の乗組員に与えられた使命とは…うん、いいと思いますよ。昔のバトル漫画はこんな設定考えなくてよかったんですけどね、地球の平和を乱す悪党と正義の味方をただ戦わせておけばそれでよかったんですが、21世紀の漫画ともなればそもそもなぜ戦うのかという点に説得力と斬新さが無ければ読者は食いつきませんからね…
彼はイスラエル人です。この宇宙船の乗員の出身国は11カ国からなる多国籍軍ですが、彼らが何語で話しているのかは謎。まぁ2599年ともなれば世界共通言語が生まれていてもおかしくはないか…
なるほど、それぞれのキャラクターが昆虫の特殊能力を使用して戦うわけですか。動物の能力を使って戦うってのは定番だったとは思いますけどね、仮面ライダーシリーズの敵キャラだとかサンバルカンだとかに始まり、ワンピースの動物系悪魔の実なんてのもそうでしょう。だけども昆虫というジャンルに特化してマニアックな領域まで掘り下げてきたというのがこの漫画の秀逸なところですね…
ゴミムシを見たことない人間なんていないと思いますが、その中でもミイデラゴミムシは過酸化水素とヒドロキノンを体内で反応させて摂氏100度にも達する水蒸気とベンゾキノンを発射するという少年心にはたまらない昆虫です。いったいさ、どういう進化の系統を辿ればそういう能力を得るに至るのかねぇ?
がしかし、この攻撃が通用しないゴキブリ。ゴキブリが高温に弱いのかどうか、試したことないので俺は知りません。冷却スプレーで殺すという商品はありますが、ゴキブリをライターで焼き殺そうとは思わないもんなぁ…
ニジイロクワガタ、弱っ!
まぁ冷静に考えてみるとカブトムシやクワガタってそれほど強い昆虫ではありませんよね。動物でいえばゾウが強いと言われるのと同じで、体重が重いから強いということにすぎないんですね…
つーわけで囲まれた一行。
さて人間が残した銃器で攻撃してくるゴキブリ、乗組員のジャイナはなんとかこれを防ぎます。
そんなこんなでゴキブリにやられてばっかしの人間勢、しかしティンのこの能力で反撃開始。
そんなサバクトビバッタ、もはや害虫としてのレベルを越えています。
つーわけでサバクトビバッタの能力がタイ人のティンに与えられていたのはこーゆーことでした。
そしてようやく小吉の出番。小吉は超危険生物の力を持ってます。
ゴキブリは害虫か益虫かといえばもちろん害虫でしょう。だけど人に対して攻撃を加えるというわけではなく、農作物を荒らすというわけでもない。もちろん不衛生だという点では害虫ですが、病気を媒介するという点では蚊の方がよっぽど害虫でしょう。なのにこれほどまでにゴキブリが忌み嫌われる害虫なのは、奴らが勝手に家の中に入ってくるからですよね。つまり勝手に家に入られるのが人間にとって不愉快だからこそゴキブリは害虫なんですよ。とゆーことはさ、ゴキブリの住処に人間が勝手に立ち入るのであれば、ゴキブリにとって人間は駆除すべき害虫ということになりますわな…
そんなゴキブリを倒したのは船長のデイヴス。彼の能力は…
小さいが故に軽視されがちなアリですが、冷静に考えてみるとあいつらの獰猛度は鮫や虎の比ではありませんよね。自分の身体の何倍もある獲物に平気で襲いかかるあの闘争心はちょっと真似できません。そんなアリの中でも最も恐ろしいとよく言われるのはグンタイアリですが、個々の能力に注目すればこのパルポネラの方が力が強いそうです。自重の100倍もの重量物を運搬できるというその力は、人間であれば6~8トンくらいの重量物を持ち上げられるということです。そんな動物いるわけありませんからね、地球上で最も力が強い生物、それがパルポネラなのかもしれません…
さて宇宙船を放棄して逃げ出す一同、船員であるテジャス・ヴィジのこの能力を使います。
自長の150倍の距離を1秒で移動できるのか…地球上で最速の生物はハヤブサで時速300km以上だと言いますが、これはさすがに落下のエネルギーを利用してますからね、水平移動でこれだけの速度を実現するにはジェット噴射しか方法はありませんよね…
国内では沖縄のみに生息しているゾウムシだそうですが、あまりにも硬すぎて消化できないので鳥からも襲われないという昆虫だそうです。敵から身を守るために生物は多種多様な進化を遂げていますが、外皮の硬質化というのを突き詰めていったわけです。やはり何か1つを限界まで極めるというのはかっこいい事ですよ…
日本人にとっては馴染みが浅いですが、アフリカの人間にとってこれほどの害虫は存在しないでしょう。何億匹という大軍でやってきてあらゆる植物を食い散らかしていく、あんなことされたらもう農業する気になれませんよね…
「蝗害」という言葉もあるようにサバクトビバッタはもはや天災レベルです。深刻な食料不足による飢饉は国家すら揺るがしますからね。日本でも明治時代には北海道で発生したりもしていたそうですが、まぁはっきり言って農薬がある現代ではそこまで怖くはありません。だけどアフリカのような未開発地帯で、しかも国境をまたいで発生されると、どうしても対応は後手後手に回らざるをえませんよね…
つーわけでサバクトビバッタの能力がタイ人のティンに与えられていたのはこーゆーことでした。
バッタの脚力を利用したムエタイ戦士なわけです。ちなみにバッタやノミの凄まじすぎる跳躍力、あれはさすがに筋肉だけで生み出せるものではないらしく、ジャンプの際にレジリンというタンパク質を使用しておるそうです。このレジリンがゴムのような役割を果たすそうですが、スーパーポールでも弾む際には20%のエネルギーが失われるのに対しレジリンが失うエネルギーは僅か3%だそーな。バッタはそんな物質を体内で生成しておったんですね…
日本国内でいえば、サメによる死亡事故は年間1件未満、熊による死亡事故は年間2~3件、毒ヘビによる死亡事故が年間10件ほどだそうです。これらを遥かに上回る年間20人~30人もの死亡事故を国内で発生させる、日本における最も恐ろしい生物がこれです!
俺は神戸の山の中で育ったのでね、子供の頃からおかんによく言われてました「クマンバチに2回刺されたら死んでまうで」と。幸いにもクマンバチには1度も刺された経験はありませんが、今振り返ってみると子供の頃スズメバチという名称を使った記憶がありません。熊のように毛がふさふさなクマバチという種類のハチはいました、それとは別にスズメバチの事はクマンバチと呼んでたんですよね。いつの間にやらスズメバチと呼ぶようになってましたが、あれもまた方言の一種だったのかなぁ…
つーわけで小吉らが奮闘してる最中、暗躍するゴキブリ。
つーわけでこの会話できるゴキブリの正体は…
非常に珍しくて興味を引く能力です。ただ潰せば簡単に死ぬんですけどね(笑)
ゴキブリが会話できるのは置いておくとして、火星ー地球間でリアルタイムに会話できるこの携帯電話が秀逸です。衛星電話もここまで進化してるということですよね…
ヴィクトリア・ウッド!
彼女の能力はこの昆虫。
エメラルドゴキブリバチ!
まぁ聞いたことない昆虫ですが、このハチのスペックはとんでもないです。まずゴキブリに毒針を刺して動きを麻痺させるんです。そして動きの鈍くなったゴキブリに対し、今度はゴキブリの逃避反射だけを遮断する毒針を打ち込むんです。こーなったゴキブリは生きてはいるし麻痺もしていないのに、もう何をされても逃げ出さなくなってしまうんです。エメラルドゴキブリバチはそーなったゴキブリを巣穴へと引きずり込み、卵を産みつけます。孵化した幼虫はゆっくりとゴキブリの内臓を食いながら成長するわけですが、その間ゴキブリは何の抵抗もしないんです。そして最終的にはゴキブリの腹を食い破って孵化するというのがエメラルドゴキブリバチの仕組みです。動画サイトを探せばこのやり取りを観ることができますが、正直言って見ない方がいいです。グロくてドン引きします(笑)
ネムリユスリカ!
これまた聞いたことのない昆虫ですが、このネムリユスリカの特徴は…
クマムシが何やっても死なないというのは有名な話ですが、このネムリユスリカも同様にクリプトビオシスという状態になることにより死ななくなるんです。非常に珍しくて興味を引く能力です。ただ潰せば簡単に死ぬんですけどね(笑)
さてここでゴキブリが死ぬ間際に残した卵から新たなゴキブリが誕生。
これまでのゴキブリはパンチパーマでしたが、新型ゴキブリはスキンヘッド。ちなみに新型ゴキブリは個体ごとにおでこにある印で区別します。今回生まれたのは模様が\・/タイプと|・|タイプということです。
とここまでがテラフォーマーズ第1巻。導入としては非常にいいと思いますよ。問題はこの先さらに魅力的な能力を持つ昆虫を提供し続けられるのかという点ですか。それが続く限りは楽しく読めそうですけどねぇ…