正直言うと日本に38年も住んでるのに石川行く時に通ったことがあるだけの県です。だって遊びに行く用事が無いんだもの。富山県出身の知り合いも1人もいないしさ、なかなかに縁のない県ですよ、俺にとって富山県は…
ただ神戸育ちの俺にとってこの富山県の地形は興味深い。とゆーのも神戸と逆さまなんですよ。神戸の人間は「山があるのが北、海があるのが南」という非常にシンプルなコンパスで生きているんですが、富山県の人はこれが逆さまになるわけでしょ。北に海があるという感覚は神戸っ子には考えられないもんねぇ…
さて富山といえばやはりまずこれでしょか。
なるほど、この深い海溝から立山連峰までが1つの「山」として成立してるわけですか。富山県は県自体が山の中腹に形成された中洲といった感じなのかね…
そんな富山湾といえばやはりこれでしょな。
ホタルイカが富山の名物というのにも理由があったわけですな…
…がしかしホタルイカの漁獲量において富山県は全国2位。1位は意外にも我が兵庫県です。う~ん、兵庫県民なのに知らなかった…
さらに富山湾といえばこれ。
氷見のブリはもはや言うに及ばずのブランド魚ですな。ブリ自体は日本全国で漁れる魚なんだけども、これが「寒ブリ」ということになると氷見産には敵わないイメージがありますもんね…
そしてブリはもちろん出世魚。
北陸人が
「フクラギ」と呼ぶのは関西人が言うところの
「ハマチ」ですね。ただ味覚オンチの俺はブリとハマチの味の違いがよく分かりません。ブリの方が脂がのってるということですが、そんな違いを舌の上で感じるのは難しいですよ…
さらに富山湾の新名物。
ヌルッヌルの深海魚だそーです。最近は深海魚グルメが流行りですからね…
さて海魚ばかりに気を取られがちですが、富山県といえばこれを忘れるわけにはいきません。
これね、俺あんま好きじゃないんです(笑)別にこれっぽっちも不味くはないんです、ただ鱒って酢飯と合わせると弱いと思うんですよ。脂がのったサーモンならともかく、あっさりしてる鱒ってそもそも寿司屋でもネタとしてほとんど見かけないでしょ。まぁだからこそ鱒寿司には鱒寿司なりの素朴な優しさがあるんですが、その優しさが俺には合わないんです(笑)
さて海を離れて農業へ。富山県には畑というものは少なく、農業といえばそのほとんどが米だそーな。
種もみの県外出荷量なんて気にしたこともなかったけども、ここでも我が兵庫県が4位にランクインしてますな。そんなイメージ露ほどもなかったけどね…
そんな富山県の食文化は宗教との結びつきが深いそーです。
確かに北陸の人たちは信心深そうというイメージはありますね。一向衆として信長と戦いを繰り広げたイメージなのかもな…
ちょっとここで脱線して日本の仏教について考えてみましょうか。創価学会やらは置いておくとして、日本には十三の代表的な仏教の宗派があるそうです。日本人ならこの辺りについての最低限の知識は備えておくべきですもんね…
まず仏教が伝来した奈良時代から存在してる宗派が法相宗・律宗・華厳宗の3つ。三蔵法師が天竺まで行って持って来たのが法相宗、鑑真の唐招提寺が律宗、奈良の東大寺が華厳宗ですが、まぁこの3宗はマニアックな部類に入るでしょうか。
この後平安時代に最澄が広めたのが天台宗。比叡山延暦寺ってのは天台宗ですね。特徴がないのが天台宗の特徴といえるんでしょうか。
これに対しほぼ同時期に空海が高野山で開いたのが真言宗。天台宗と真言宗はまぁ親戚みたいなもんです。我が家は真言宗ですが、天台宗と真言宗が支配的な地方というのは四国と岡山のみ。寂しいなぁ…
その後鎌倉時代になり、ついに法然の浄土宗が登場します。天台宗と真言宗は般若心経重視だったんですが、これに対して浄土宗は阿弥陀如来に南無阿弥陀仏と唱えれば極楽に行けるよ的な教えで庶民に爆発的に広まったわけです。
そして法然の弟子の親鸞が浄土真宗を開くわけです。浄土宗と浄土真宗の違いはよく分かりませんが、お坊さんが結婚できないのが浄土宗、結婚できるのが浄土真宗くらいの理解でいいんじゃないでしょうか。
この浄土宗と浄土真宗に融通念仏宗と時宗を加えた4宗、これが浄土系です。この浄土系が日本における支配的宗派ということで間違いはないんでしょう。
これに対し同じ鎌倉時代に生まれたのが日蓮の日蓮宗。こっちは南無阿弥陀仏ではなく南無妙法蓮華経と唱えるわけです。山梨県では日蓮宗が強いそうですが、西日本ではまず見かけることがありませんね…
これらに対し、座禅を重視して悟りを開こうというのがいわゆる禅宗。すなわち栄西の臨済宗、道元の曹洞宗、そして江戸時代に誕生した黄檗宗の3宗がいわゆる禅宗です。一休さんは臨済宗なので座禅を組んで修行しとるわけですよ。臨済宗と曹洞宗の違いは、一休さんのように座禅を組んで様々な物や人と向き合うのが臨済宗、壁に向かってただ静かにひたすら座禅を組み続けるのが曹洞宗といった感じでしょうか。
以上が主要十三宗派。どれが良くてどれが悪いなんていうものではなく、さらに言えば生まれた家や土地によってあらかじめ決定されているものではありますが、違いを知っておくだけで人生がちょっと豊かになるとは思いますね。
脱線してしまいました。富山県に戻りましょう。
豊かさを何で測るのかは難しいところですけどね。ただ西日本で育った俺の物差しからすると、冬場に油断してたら凍死しちゃうような土地が豊かだとはどーしても思えんのです。豪雪地帯の人々の暮らしは大変そうで、とても豊かそうには見えんのですよね…
とまぁそういう感じで富山県対決終了。次は文化部名物食べ物自慢。
日本酒に合わない肴としてカレーやお汁粉などが挙がりましたが、日本人が一番消費しているであろうビールに絶対合わない肴って何ですかね?俺の結論は…サラダです。だから飲み屋でサラダ注文する子は嫌いなんですよね…
冷や汁にアジは定番のような気もしますが、生のアジはなかなか使えませんわな。ただ、この場合は焼いたアジの干物を入れた方が美味しくなるような気はしますけどね…