この表紙の柔ちゃんを見ると第2期EDテーマ「未来を探して」を思い出しますな。YAWARA!の主題歌は第1期がOP「ミラクルガール」ED「スタンドバイミー」だったんですが、このソウルオリンピック編から第2期OP「雨にキッスの花束を」ED「笑顔を探して」に変わったんです。辛島美登里、歌上手かったなぁ…
さてソウルオリンピック48㎏以下決勝、韓国のキムと対戦したさやかさんでしたが、判定の結果…
そしてついに女子無差別級開催。
そんなわけで柔ちゃんのソウルオリンピック無差別級初戦。
これはデカい。198㎝125㎏、WNBAでも入れば大活躍間違いなしなんですが…ここまでの体格を得てしまった女の子に普通の幸せはやってこないんだろなとも思うと哀しいね…
これはデカい。198㎝125㎏、WNBAでも入れば大活躍間違いなしなんですが…ここまでの体格を得てしまった女の子に普通の幸せはやってこないんだろなとも思うと哀しいね…
つーわけで端から見ると勝てるわけがない柔ちゃん。
山下さん、いいこと言いますね。キンシャサの奇跡とかマイアミの奇跡とかに限らず、日本人は「奇跡」という言葉を使い過ぎなんですよ。ちょっとした逆転劇にもすぐ「奇跡の大逆転」とか使っちゃいますからね。俺が「これはホントに奇跡だ」と認定できるスポーツのシーンは1つだけです。第78回全国高等学校野球選手権大会決勝戦の10回裏、あの瞬間に起きた出来事、俺が人生で目の当たりにした奇跡とはあれだけです。
これ以外の奇跡はすべてまがい物です!
そんなわけで柔ちゃんは奇跡ではなく実力でぶん投げます。
そんな柔ちゃんの勝ちっぷりに山下さんがまたいい事言います。
さてさて柔ちゃんの準決勝の対戦相手は世界選手権72㎏級5連覇中の女王。
そんなベルッケンス、柔ちゃんに「この人強い」と言わしめるだけの実力を備えていましたが、最後は…
足取り一本背負いとでもいうんでしょーか。ただ…これを今現実にやっちゃうと反則になっちゃう可能性があります。とゆーのも最近の柔道では双手刈りばかり狙う選手が増えすぎてレスリングと大差ない事態に陥ってしまったがゆえに、相手の帯より下への攻撃は認められなくなっちゃったんですよ。ルール的に曖昧なところはありますが、これにより双手刈り・朽木倒し、肩車、掬い投げがおそらく投げ技として認められることはほぼ無くなるでしょうし、この柔ちゃんの足取り一本背負いも反則になりかねないんです。
「柔よく剛を制す」この言葉もあんまり聞かなくなっちゃいましたね。それはやはり階級別に細分化された現代柔道の構造に問題があるんでしょうが…逆にその縛りがない無差別級とか団体戦は見てて面白いですよね。欧米人は体格差があると「アンフェアだ」と感じるのかもしれませんが、体格差があるからこそそこに「工夫」が生まれるんだと思うんですけどね…
モデルもやってるこのベルッケンス、まぁトップアスリートでありながら容姿端麗という選手もいなくはない。ただやはり柔道やってて可愛い子なんてのはほぼほぼいません(笑)ただこれは女柔道家をdisってるわけじゃないんです、彼女たちが可愛く見えないのは当然なんですよ、だって彼女たちは命をかけて戦ってるわけですから。我々はアイドルのコンサートを観てるわけではなく戦いを観てるんです、ならばそこに可愛い可愛くないなんて視点がそもそも不要、だから女柔道家は可愛く見えないんです。彼女たちが柔道着から私服に着替えて畳の上を離れた時、その時初めて彼女たちが可愛くみえるもんなんですよ…
足取り一本背負いとでもいうんでしょーか。ただ…これを今現実にやっちゃうと反則になっちゃう可能性があります。とゆーのも最近の柔道では双手刈りばかり狙う選手が増えすぎてレスリングと大差ない事態に陥ってしまったがゆえに、相手の帯より下への攻撃は認められなくなっちゃったんですよ。ルール的に曖昧なところはありますが、これにより双手刈り・朽木倒し、肩車、掬い投げがおそらく投げ技として認められることはほぼ無くなるでしょうし、この柔ちゃんの足取り一本背負いも反則になりかねないんです。
この問題は難しいところではあるんですよ。確かに双手刈りばかり使う選手が外国人選手の中にはいたことも事実で、このままでは柔道という競技自体が歪められてしまう恐れはありました。双手刈りばかりを連発するという発想は日本人の美意識には反するところですが、そんなの欧米人には関係がない。苦肉の策として下半身への攻撃禁止というルールができたわけですが、はたしてそれが柔道の未来において正しい選択だったのかどうかは現段階ではちと分からないですね…
その頃会場外で松田さんがついにこの人を見つけちゃいます。
さて柔ちゃんと決勝戦を争うのはテレシコワかジョディか⁉︎
そんなこんなで無差別級決勝、柔ちゃんvsテレシコワ。柔ちゃんの一本背負いをテレシコワがこれで返します。
裏投げ!
柔ちゃんはお母さん似ですな。つーかむしろ虎滋郎さんは松田さんに似てます(笑)
そんな虎滋郎さんの声は映画版ガンダムⅡ哀戦士のウッディ・マルデン大尉と同じだそーです。
うん、まぁ無いとは言い切れないと思いますよ。人間なんて1㎝の段差に蹴つまずいても転びますからね…
まず左手でテレシコワの右袖を引き手として掴んであるわけです。ここから右腕をテレシコワの右腕の下に通して担げば背負い投げなんですが、この外巻き込みは右手をテレシコワの右腕の「上」に通すんです。つまり右腕はほとんど使わず、左手で相手の身体を引き込みつつ背中で投げる、それが外巻き込みです。言葉で説明するのが非常に難しい技の代表格です、これは。
しかしテレシコワも反撃。内股からの大内刈り、典型的な連携技です。この辺りも柔道の面白いところでね、それぞれの投げ技には相性があるんですよ。相性が良い組み合わせの投げ技もあれば相性イマイチの組み合わせもあり、その辺りも見てて楽しいもんです。
このシーン、若い子には分からないかもしれませんね。何がかというと柔ちゃんが黒帯の上から巻いた赤帯の存在です。実はソウルオリンピック当時はまだカラー柔道着というものが無かったんです。柔道選手は全員白の柔道着を着ていましたから、両者を区別するために赤帯と白帯をそれぞれ巻いていたんです。今ではカラー柔道着が定着したのでこの必要は無くなりましたが、導入された当時は一悶着ありましたねぇ…
裏投げ!
先ほど登場した外巻き込みが「横捨身技」つまり自分の身体を横向きに投げ捨てて投げる技であるのに対し、この裏投げは「真捨身技」つまり自分の身体を後ろに倒しながら相手を投げる技に分類されます。巴投げが最も分かりやすい真捨身技でしょうけど、この裏投げはやはりパワーとバネのある外国人にはもってこいの技です。多くの日本人が外国人の裏投げと掬い投げにやられてきましたからねぇ…