さて18巻では重要人物が2人登場。1人目は…
高木渉!
まぁ刑事役が目暮警部だけでは話を回すのもしんどくなりますからね、高木刑事は必須ですわなぁ。
ちなみに高木刑事の声を担当している声優さんは高木渉といいます。キャラクターと声優が同じ名前なんです。そもそも高木刑事はアニメ版の名もないモブキャラとして初登場しているんですが、その際にキャラクターの名前を聞かれ声優がアドリブで「高木」と名乗ったのがそのままキャラクター名となり、それが原作に逆輸入されたことによってこんな事になっているそうです。声優側としても、まさかここまでのキャラクターに育つとは想定していないもんなぁ…
さて今回のトリックは殺害現場を誤認させるトリック。
まぁ確かにマンションなんて中に入ってしまえば何階かなんてよく分かりませんからね。トリックとしては面白い。
それにしてもどうやって死体を6Fから5Fへ移動させたのか?
できなくはないトリックだと思うと同時に、問題点もあります。そもそもこんな風にベランダに死体を投げ入れてあの向きになるのか?という疑問もありますが、最大の問題は「この作業を下の部屋の中にいる沖田に気づかれてはいけない」という点でしょう。沖田がカーテン開けてリビングにいたらさすがに気付かれないわけがないですからね、このトリックを成功させるには沖田が寝てるくらいの相当の偶然が必要になってしまうんですよ…
さらにこんな小細工もしてありました。
まぁトリックとしては悪くない。悪くないんですが、問題は「犯人がやる事が多過ぎる」という点です。毛利探偵が1Fに降りてマスターキーを取って戻って来るまでに①部屋に入って奥さんの死体を下の階のベランダへ移動させる②部屋に残された毛利探偵たちの指紋を全て拭き取る③エレベーターのマジックを拭き取り5Fへ移動、ここまでを完了させないといけません。1秒でも遅れたらトリックが全て台無しになってしまいますからね。実際間に合うかどうかを考えた時、とてもじゃないけど無理じゃね?というのが率直な感想ですけどね…
さて嫁を殺したその動機は?
保険金はまぁ嫁を殺す立派な動機になってしまうんですよね。つーかそもそも生命保険って仕組み自体要らなくないかな?残された配偶者や子供のために補償を残したいという気持ちも凄い分かるけども、高額の生命保険は殺意を芽生えさせてもしまう諸刃の剣なんだもんなぁ…
次はエピソード50「初恋の人思い出事件」新一の部屋を掃除する蘭。
掃除は上から、そんな当たり前の事も知らん若者も増えましたよね。つーかこんなの教えられなくてもちょっと考えりゃ分かるでしょと思うんだけど、若い奴らはそのちょっとを考えもせずに生きてるんだよなぁ…
さて大学の推理サークルの一同とカラオケへ。
これは「剣勇伝説YAIBA」の作中歌として使われた「諸刃のヤイバ」という曲だそうです。歌っているのは高山みなみと…まさかの氏神一番(笑)時代だなぁ…
そしてこのカラオケボックスから火事を発見。
ん〜これはおかしいでしょう。まぁ全てが全てとはいいませんが…窓のあるカラオケボックスなんて存在しますか?
さて火事場へ急げ。
毛利探偵は完全に飲酒運転ですが…まぁ緊急時という事で目を瞑りますか。
さてこの火事に飛び込んだのは蘭姉ちゃん。
これはよく聞きますな。都合よくフルフェイスヘルメットがあれば良いけども、でもまぁ炎の中に飛び込むのはどんな装備してても怖いもんです。消防士はホント凄い職業ですよ…
さて火事の原因はローソクの炎でした。
軽く話してますが、そんなレベルの話じゃないでしょ。失火で貸し別荘一棟全焼させてるんですよ、弁償額考えたら人生下手したら終わるレベルですよ…
さて遠く離れたカラオケボックスから別荘に放火したトリックは…
ロウソクに火を付けてスタンバイしてから、カラオケに行って、その後FAXを送ったわけですよね。その間およそ3時間、つまり3時間燃え続けるロウソクを用意していないとこのトリックは成立しません。そしてもちろん3時間以上燃え続けるロウソクは存在しますが…普通ケーキに刺すようなサイズのロウソクは30分も経たずに燃え尽きるはずなんですけどねぇ?
さて現住建造物放火という重い罪を犯したその動機は…
クソしょーもない理由でした。フラれた女を振り向かせるために、睡眠薬飲ませて火を付けてそこから救い出すなんて自作自演、アホにも限度があります。助け出したところでその子寝てるんだから(笑)他にもっと何かやり方あっただろうよ…
さて次はエピソード51「黒の組織から来た女 大学教授殺人事件①」この重要人物がここで登場。
灰原哀!
言わずと知れた主要キャラですわな。その正体も言わずもがな。そしてその声も言わずもがなの林原めぐみ。エヴァンゲリオンの綾波レイでありらんま1/2の早乙女らんま、魔神英雄伝の忍部ヒミコでポケットモンスターのムサシ、スレイヤーズのリナ・インバース等々代表作は多々ある人ですが、私的には林原めぐみの代表作はこれを推します。
うしおととらの白面の者の声なんてよくできたもんだ。俺のイメージしてた白面とは違う感じだけども、声優としての幅の広さがよく伝わります。
さて美術部の高校生の誘拐事件発生。
コナンくんは絵画にも造詣が深いんですな。文学にも精通してるし、なぜ音楽分野だけ極端に弱いんでしょうかね。まぁ私なんて芸術分野の知識はほぼ全滅ですし、興味ない事は覚えられないという人間の性質がよく現れていますよね…
さてここで偶然事件解決の糸口を掴むコナンくん。
色々と時代の流れを感じますね。マイルドセブンが発売されたのは私が生まれた1977年、そこから爆発的にヒットし日本で最も吸われているタバコまで上り詰めました。当初の値段は150円、当時は国がタバコを専売していたというのは若い世代には伝わらないんでしょう。そんなマイルドセブンは2012年に「メビウス」なんて名前に変わることによりその姿を消したわけですが、我々世代にはやはり馴染み深い銘柄ですよ…
そしてそんなタバコを自販機で普通に買えていたのは2008年まで。タスポがないと自販機ではタバコを買えなくなってしまうというあの法改正は我々喫煙者には大変な迷惑でした。まぁ昔は酒もタバコもエロ本も全て自販機で買えましたからね、さすがにそれは法規制しないとマズいからなぁ、仕方ないか。
さらにこの男は公衆電話で長電話。
公衆電話の料金というのもあまり深く考えたりしないものですが、これは距離と時間により変わります。深夜に区域内への電話であれば10円で76秒通話することができますが、160kmを越える長距離電話であれば10円でたったの8秒しか話すことはできません。さらに携帯にかけるのであれば10円で11.5秒。今の世の中の実情には合わないわな…
さらに行き先まで突き止めてしまうコナン君。
この辺りの切符の買い方なんてのにも懐かしさを感じますねぇ。ちなみにコナン君達が住んでいる米花町はホームズが住んでいたベーカー街に由来する事は簡単に分かりますが、この大渡間駅もホームズ由来です。ホームズの舞台として「ダートムア」という地名が登場するんですよ。
さてここで手掛かりが途絶えてしまいますが、誘拐された兄がヒントを残していました。
このメッセージがあまりにも酷いんですよ。謎解きの結果はこうですから。
「夏目漱石みたいな人と一緒にいる」→「漱石の名の由来は相当な変わり者」→「ニセ札犯は警察の隣に拠点を構える変わり者」こんなの誰が気付けるというのか(笑)メッセージの伝え方がさ、助けてもらう気ゼロですよ、こんなの…
そんなこんなでニセ札犯のアジトへ潜入。
このストーリーの最大の問題点はここでしょう。そうなんです、普通はニセ札といったら一万円札を作るんですよ。千円札の偽造事件なんて国内でもほとんど発生していないんです。ニセ千円札を使用した時点でこのストーリーには不自然さがあるんだよな…
つーわけで黒ずくめの女を逮捕しましたが…
ニセ札作りの常習犯「銀ギツネ」というのにはちょっと笑ってしまいましたけどね。さらに目暮警部が銃刀法違反を問題にしていることにも違和感は感じますね、銃刀法違反なんかよりも未成年略取罪を問題にすべきですよ、ここは。
そして事件後に灰原からカミングアウト。
灰原は科学者です。こんな毒薬を作れるくらいの知識があるんだから、当然どこかの大学の薬学部でも卒業してるんだと思いきや、彼女の実年齢はコナン達より1つ上の18歳。18歳で闇の組織の科学者か…この点はさすがにリアリティないですよねぇ…
そんなこんなで「黒の組織から来た女」という題名でミスリードさせておいて、本命はこっちでした。
ジン・ウォッカ・テキーラに次いで4番目に登場したのはシェリー、この子がもっと喋れば黒ずくめの組織の核心に迫っていけると思うんですけどね。情報を小出しにしすぎるんだよなぁこの子は…
さて連絡がつかなくなってしまった阿笠博士でしたが…
インターネットに接続する方法として光回線やWi-Fiがまだ無い頃は、当然電話回線を使っていました。電話回線を用いてインターネットに接続するのは現在でもADSL回線として用いられていますが、当時はアナログ回線で接続していたためインターネットと電話回線を同時に使う事はできなかったわけです。この時代私はインターネットはまだ利用していませんでしたねぇ…
さて灰原の名前の由来。
灰原だけではなく少年探偵団全員にも名前の由来があります。吉田歩美は推理作家の北川歩実、円谷光彦は浅見光彦シリーズから、小嶋元太は小峰元がそれぞれ名前のモデルだそーな。この辺りにも注目して読んでいくと面白いのかもな…
さてエピソード52「黒の組織から来た女 大学教授殺人事件②」ようやく本題の大学教授が登場します。
個人情報がクソ緩い時代ですから。まぁこの時代の方が良かったとも思うと同時に、こーゆーのを悪用する輩も随分いたんだろうねぇ…
さて問題の大学教授宅にて。
いやいや、コナンくんの跳躍力がNBA選手級でしょ(笑)
そんなこんなでいつもの通り自殺に見せかけた殺人事件発生。