となりのトトロ!
俺は今年37歳になろうかというおっさんですが、未だにトトロを観ると号泣してしまいますそれは俺が幼稚だからなのではなく、このとなりのトトロこそが宮崎勤の最高傑作作品だからですよ。ストーリー的には「迷子になった妹が見つかる」だけのなんてことない話です、がしかし二次元でここまで表現できるのかと感嘆せざるを得ない緻密な心理描写、細やかな人物の動き、背景の美しさ…このとなりのトトロこそがアニメーションというものの頂点だと俺は思いますけどね。
サツキは小学6年生の11歳。ジブリヒロインとしては幼い部類に入ります。シータが12歳、キキやアリエッティが13歳ですから。サツキより若いのは千尋くらいのもんです。
浅倉南!
ちなみにらんま1/2のあかねちゃんも同じ声なんでね、「タッちゃんのバカ!」「らんまのバカ!」「メイのバカ!」これ全て同じ声です。バカと呼んでもらうなら日高のり子に限ります(笑)
そしてとなりのトトロはダブルヒロイン制。もう1人のヒロインが…
草壁メイ!
そんなわけでとなりのトトロはこのシーンから始まります。
そしてお父さん登場。
考古学の非常勤講師をしながら中国語の翻訳で生計を立ててるお父さんは32歳。俺よりも年下になっちゃったのかぁ…
そんなお父さん、セリフが棒読みだという批判はあるものの、まぁゲド戦記のテルーよりはマシでしょう。その声はもちろん糸井重里。俺の中では糸井さんはコピーライターでも声優でもなく発掘家ですけどね(笑)
ここでちょっとジブリ作品に糸井重里が付けた歴代キャッチコピーをみてみましょうか。
「このへんないきものは まだ日本にいるのです。たぶん。」 (となりのトトロ)
うーむ、この「たぶん」の使い方。さすがです。
「4歳と14歳で、生きようと思った。」 (火垂るの墓)
このキャッチコピー、重いなぁ…
「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。」 (魔女の宅急便)
これが代表作ということになるでしょう。「げんき」が平仮名だから良いんですよね。
「私はワタシと旅にでる。」 (おもひでぽろぽろ)
私はタワシと旅に出る(笑)
「カッコイイとは、こういうことさ。」 (紅の豚)
うん、そのまんまカッコイイ。石田純一が言いそう(笑)
「タヌキだってがんばってるんだよォ」 (平成狸合戦ぽんぽこ)
まぁ…ぽんぽこは誰が挑戦しても無理(笑)
「好きなひとが、できました。」 (耳をすませば)
これは秀逸。このキャッチコピーが1番好きです。
「生きろ。」 (もののけ姫)
シンプル。まぁ別に誰も死のうだなんて思ってないけど…
「家内安全は、世界の願い。」 (ホーホケキョとなりの山田くん)
…となりの山田くんに関してはコメント不可(笑)
「トンネルのむこうは、不思議の町でした。」 (千と千尋の神隠し)
…川端康成?
「猫になっても、いいんじゃないッ?」 (猫の恩返し)
いや、良くはねえでしょうよ。
「ふたりが暮らした。」 (ハウルの動く城)
同棲ということです。
「見えぬものこそ。」 (ゲド戦記)
見えぬものこそ……何なのさ⁉︎
ちなみに糸井重里作ではありませんが、他のジブリ作品のキャッチコピーはこんな感じ。
「少女の愛が奇跡を呼んだ」 (風の谷のナウシカ)
ちょっと安っぽいか。ナウシカのあの行動を愛という言葉では表現しきれませんよ…
「ある日、少女が空から降ってきた…」 (天空の城ラピュタ)
これはいただけない。もっと良いのがあったはず。
「高知、夏、17歳」 (海がきこえる)
AV女優のデビュー作のタイトルのようだ(笑)
「人間に見られてはいけない。」 (借りぐらしのアリエッティ)
見られまくってましたけどね(笑)
「生まれてきてよかった。」 (崖の上のポニョ)
まぁ生まれてこないよりかは良いに決まってる(笑)
「上を向いて歩こう。」(コクリコ坂から)
涙が~こぼれ~ないように♬
「生きねば。」(風立ちぬ)
これは…もののけ姫のパクリでは⁉︎
さて草壁一家は新居に到着。
ちなみにこの家、現存してます。
クスノキなんですが、さすがにデカすぎます。日本最大のクスノキでも20mくらいのもんだそうですから。まぁ子供目線ということならばアリでしょうか。
そういえばたしかに子供時代は靴脱ぐのがめんどくさくてヒザで歩いてましたね。ヒザで2階まで行ってたもんなぁ(笑)
さらに天井から落ちてきたドングリに、お父さんはリスがいるんではないかと推測。
女の子は基本的にリスが好きですけどね、あのスピードで樹上で暮らすリスの身体能力ってハンパねえと思いますよ。奴らの体長が1mくらいあったら世界を支配していたのはリスだったかもなぁ…
さて勝手口へ回ったサツキとメイ、ドングリを落とした犯人と遭遇します。
これは怖い。やっぱ群れで動く小動物を見るとゾワッとします。フナムシみたいなもんです。
改めて見てみるとなるほどと思います。風呂場の隣が台所なんですよ、そして台所にあるポンプからパイプで風呂場まで水を引っ張っておるわけですな。こういう古い日本家屋を見ると「水まわり」とはよく言ったもんですよね…
逆は分かりますよ、暗い所から突然明るい所に出ると間違いなく目は眩みます。だけど明るい所から暗い所に出ても何も見えませんけどね。まぁ子供の頃は俺の目にもマックロクロスケが見えていたのかもしれませんが…
マックロクロスケやもののけ姫のコダマだとかはストーリーには関係ないんだけども、その存在によって世界観を作り上げるのに一役かっておるんよね。マックロクロスケという前フリがあるからこそ、トトロという存在にもすんなり入っていけるんでしょうよ。
今と比べると昔の日本家屋の階段は怖かった。勾配が急なのはもちろん、一段一段も高かった気がします。俺も子供時代には悪戦苦闘してましたよ…
そしてこの人が登場。
カンタのおばあちゃん!
この婆ちゃんもいい味出してます。まさに古き良き日本の婆ちゃん像です。額のイボの中にはきっと優しさが詰まってるんですよ(笑)
ちなみにこのおばあちゃんの声は北林谷栄という名女優さんだそうです。糸井重里といい、このあたりから宮崎アニメに俳優女優を使い始めていったんですね…
七国山病院!
俺はこの当時生まれてないから分かんないんですが、たぶんこの時代には「トイレ」という言葉が無かったんでしょうね…まぁ現代日本なら女性の80%はトイレと呼ぶんでしょうが(残り20%くらいがお手洗いか?)それにしてもさ、男で「トイレ」という言葉を使うのは少々女々しい感じがしますけどね。男は堂々と「便所」と呼ぶ方が良いと思います。まぁ周りの雰囲気によってはトイレと呼ぶ方が良い場合もありますがね…
そしてサツキとメイちゃんは水汲みへ。
これ、何してるのか分かんない人がほとんどなんでしょうね。これは誘い水といいます。しばらく使ってなかったポンプは中の水が蒸発してしまっていてそのままだと水が出ないんで、まず誘い水を入れてやってポンプ内の空気を抜いてしまうんです。まぁ俺も手押しポンプは子供の頃墓場に備え付けられてたのを使ったのが最後ですね。もう一生使わないかもしれないなぁ…
カンタ!
ほぼ知られていないことですが本名は大垣勘太。ちなみにカンタの声は当時実際に小学生だった男の子が担当しております。まぁリアリティを追求するんであればそうならざるをえませんよね。男の子の声を女性声優がこなしている今のアニメ業界の方が不自然なのかも。
俺は最後の晩餐はカレイの煮付けを食った後におはぎを食べると決めているほどのおはぎマニアですが、よーく見るとサツキが食べてるのはずんだもちでした。ずんだは邪道です(笑)
古き良き時代の日本の入浴風景なんですが、これを外国人が見ると嫌悪感を感じるそうです。父親と娘が一緒に風呂に入るなんて気持ち悪いだとか児童ポルノだとかいう話になるそうです。まぁシャワーの文化しかない奴らにこれは伝わらないでしょうけどね…
ちなみに。このお風呂、風呂釜が2つあるの分かりますか?俺もね、父親の実家で五右衛門風呂に入ったことがありますが、この小さい方の風呂釜は掛け湯に使ったりお湯を足す時に使う釜なんです。まぁ今の若い子は何も知らずに五右衛門風呂入って足の裏を火傷するんでしょうけどね…
現代人は昔の暮らしに憧れる部分はあると思うけどさ、洗濯だけは今のまんまがええよね。あらゆる家事が電化されて、最も負担が減った家事はやっぱり洗濯でしょう。こんな仕事をずっとやってた昔のお母さん達の苦労を思うとさ、「旦那が家事を手伝ってくれないから大変なのよ」なんて言う現代日本の女性がバカに見えてきてしまいます。子育てが大変なのはもちろん理解していますが、洗濯機のスイッチ押すだけのことを苦労だなんて言わねえんだぞ!
七国山病院!