我が家に何種類もある野球漫画の一タイトルですが…それなりに面白いですよ。野球描写に関してはやり過ぎることもなくまぁ現実に忠実な部類という感じがします。ドカベンやキャプテン翼みたいなハチャメチャスポーツ漫画は今の時代には流行らんか…
つーわけで主人公。
沢村栄治!
言うまでもなく日本野球界における伝説の大投手です。巨人嫌いの俺といえどもね、東京ドームの鎮魂碑に沢村さんと景浦さんの名前を見つけた時には心が震えましたもん。もう今の日本には沢村さんのピッチングを生で目撃した人はほとんど生きていないんでしょーが、それでも永遠に野球界における伝説であり続けるんでしょーな…
そんな沢村の中学校の野球部、男子は8人しかいないのでこの子が試合に出てました。
若菜ちゃん!
…なんで公式戦に女が出場しとんねんと思ってしまった俺は浅はかでした。「女子はグラウンドには立てない」このルールを未だに堅持しているのは実は高野連だけなんです。つまりリトルリーグはもちろん中学野球、大学野球、社会人野球、そしてプロ野球、全てにおいて女子選手が男子選手に混じってグラウンドに立つことは可能なんです。
さて無名の沢村をスカウトしに現れたのがこの人。
名前のモデルは高島礼子でしょうか。ちなみに完全なる個人的嗜好なんですが、俺はメガネ美人が好きです。コンタクトレンズとレーシック手術はこの世界から無くなっちまえばいいのにと本気で考えているメガネ好きです(笑)
つーわけで沢村は東京の名門青道高校へ。
青道高校は国分寺にあります。やはり東京の都心部は硬式野球をやるには環境が厳しいんでしょう、野球強豪校のグラウンドはだいたい東京の郊外に位置してますな。日大三と国士舘は多摩、早実は国分寺、23区内に硬式野球場を保有しているのは帝京くらいのもんでしょう。関東一高に至っては高校は都内なのに野球部のグラウンドは千葉にありますからね(笑)
そんな青道高校には全国から野球エリートが集められてます。
野球留学、まぁゴタゴタ言う人は言います。俺の個人的スタンスとしては全く問題ないと思ってますがね。地元出身者だけで戦うというのが高校野球の本質ではあったんでしょーが、より競争の激しい高校で切磋琢磨したいという中学生の意思を抑え込む理由にはならんね…
だけどね、この野球留学というシステムは一つの弊害を生み出しています。それは「選手の出身地を勘違いしてしまいがち」という点です。例えば駒大苫小牧高校(北海道)出身の田中将大、青森山田高校(青森)出身の坂本勇人、鳥取城北高校(鳥取)出身の能見篤史、PL学園(大阪)出身の今岡誠、尽誠学園(香川)出身の伊良部秀輝、黒川高校(宮城)出身の香川真司、彼らは皆スポーツ留学しただけのことであって本来は全員我が兵庫県出身ですからっ!「マー君は道産子の誇りだ」なんて見当違いな事を言わないようにちゃんと選手の出身地は調べましょう。
そしてこの選手が登場。
御幸一也!
この御幸が付けてるスポーツサングラス、これは偉大なる発明ですよ。何が凄いかというとね……これを装着しただけで誰でもちょっとしたアスリートっぽく見えてしまうという点です(笑)
ちなみにこの御幸の名前、よくよく考えてみると「みゆき」「かずや」これはもしやあだち充のみゆきと上杉和也がモデルか?
そんなわけで沢村の球を受ける御幸。
つーわけでここで沢村の特性が開花。
このムービングボールというものの解釈は非常に難しい。野球好きの人間であってもムービングボールに対する解釈は十人十色といった状況です。ここからは俺なりの解釈ですが、そもそも投手の投げるボールを「直球」と「変化球」に大別する日本野球の体質がムービングボールに対する解釈を困難なものにしているのではないでしょうかね?俺の思うムービングボールとはズバリ「直球の質」です。メジャーでは綺麗な回転のストレートを投げる投手は少ないと言われるように、メジャーの投手の直球は動きます。これこそがムービングボールなのではないかと。つまりムービングボールとは特定の変化球を指す言葉なのではなく、直球の一形態だと捉える方が分かりやすいのではないでしょーか。
そんなわけで沢村は地元を離れ東京へと進学することに決めました。
まぁ野球で上に上がっていく選手っていうのは、言うなればレベルの低い選手たちを残して次のステージへと1人駆け上がり続けた選手なんよね…