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きよの漫画考察日記1344 からくりサーカス第32巻

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お月様

さて記憶喪失の鳴海、しろがねはもちろん記憶を失う前の鳴海の事を知ってますが…
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人間の目的は未来にしかありませんからね、そー考えると過去なんて無価値ということにもなるんでしょーが…それでも自分の過去くらいはやはり把握しておきたいもんです。

さて舞台はサハラ戦直後に遡り、自動人形を全滅させたにも関わらず元気のない鳴海に対し…
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柔らかさをアピってくる女の子というのはたしかにいますね。そして男はその柔らかさにめっぽう弱い生き物なんです(笑)

そしてさらに押すミンシア。
ミンシア「笑ってないあんたなんか…イヤだ。」
鳴海「姐さん…オレは…」
ミンシア「まだ…姐さん…だもんねえ…」
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「姐さん」という言葉、俺もよく使います。先輩の奥さんに対してはことごとく「姐さ~ん」と呼んでますからね。これが一番手っ取り早くて、かといってよそよそしすぎない呼び方で楽なんですよね…

そんな鳴海とミンシアの前に、最古のしろがね登場。
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フウ・クロード・ポワロー!
200年以上生きてきた最古のしろがね、存在が確認できたのはルシール・マリー・タニア・ミッシェル・アルメンドラ・モンフォーコン・カストル、そしてフウの8人。考えてみると彼らと同じ時間生きてきた白金が強敵なのも納得です、文字通り年季が違いますから。

そんなフウさん、200年の間に電話や無線、電球を発明したりしてました。
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200年生きてればそーゆー事もできるのかもしれませんが、問題は記憶力を保てるかどーかでしょうな。三日前の晩飯の献立も思い出せない人間が200年生きたところで何もできんでしょうしね…

そんなフウさん、実はずいぶんと前からからくりサーカスに登場していました。
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からくりサーカスの場面転換時に現れていた狂言回しの道化、あれがフウさんだったわけです。たしかにあの役は全てを見てきた者にしかできませんからね…

そんなフウさん、90年前の黒賀村での出来事を音声だけ聞いてました。そこからフウさんが導き出したストーリーは…
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音声だけ聞けば確かにそう思うのは当然かもしれません。あの時フランシーヌ人形が何を思っていたか、それを知ってるのは読者だけやからね…

つーわけでゾナハ病の止め方を聞き出すために日本へと向かう鳴海。
ミンシア「ねえ、あんたがそんなに背負いこむことないって。フウさんだって動いてるんだから…」
鳴海「背負いこんで何が悪い?」
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最初は鳴海を殺すと言ってたミンシアですが、完全にオチましたね。エリ、ファティマ、ミンシア、エレオノール…鳴海はモテモテです。


さてここからは黒賀村編、今回のヒロインは…
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阿紫花れんげ!
この黒賀村のストーリーって不要じゃねーのかとも巷では言われてたりしますが、俺はそんなことないだろと思ってますよ。人形相撲はともかくとして、れんげさんとシルベストリ、この2人が不要だなんて言う奴の感性が俺には分からん。コンパクトにまとめられたストーリーも良いですが、回り道を繰り返すストーリーも良いもんです。

そんなれんげさん、家出して都会に行く予定。
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両親がいなくて里親に育てられた子供、そりゃ馴染める子もいりゃ馴染めない子もいるんでしょう。育てる側は実の子と変わらぬ愛情で接してるんでしょーが、それが子供に受け入れられるかどーかは分からんとこですからねぇ…

つーわけでれんげさんの家出を阻止するため、思い出のれんげ畑を探しに明神様の祠へ入る勝。がしかしそこにはこの懸糸傀儡が。
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アンラッキー!
見た目は懸糸傀儡ではなく自動人形ですけどね。がしかしこのアンラッキーの最も恐ろしい点は、このアンラッキーのデザインが読者からの応募によるものだという点です。
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伊藤由維ちゃん、おそらく小学校低学年の女の子なんでしょーが、それがこんなサイコな人形を投稿してくるなんて…世も末だな…

さてれんげが家族と暮らせるためにれんげ畑を探す勝。
れんげ「マサルちん、マジでそんなコトのためにこんなしんどいコト…やってんの?」
「それがね、れんげさん。おっかしいんだよ、コレが。」
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その通りです。逆に自分で選ばなかった事をやってる時の疲れっぷりはハンパないもんね…

さてここかられんげさんの昔話。れんげさんは「きつねの窓」という物語が好きだったんです。
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そういう童謡はたしかに存在してます、がしかし俺の記憶には無い。そもそも童謡なんて読んでなかったもんなぁ…

そんなわけで当時のれんげさんが作ったきつねの窓から見えていたものは…
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がしかし両親を事故で失い、親戚をたらい回しにされて…
れんげ「待たされっぱなし…ってカンジなんだ、あたし。」
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「鬼は…れんげのお花畑?」
れんげ「そうかもしれないし…私にだけイジワルな幸せってヤツかもね。そんなコト考えてたらいても立ってもいられなくなってさ、こんな黒賀村にいられるかっ…てね…」
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う~ん、この子はこの子でまた重いものを抱えてますな。まぁこれまでにも重荷を抱えて笑顔を忘れた女の子は何人も登場しましたよ、エレオノールはもちろんのことエリ公女もリーゼもルシールもアンジェリーナも。そのことごとくに笑顔を取り戻させたからくりサーカス、もちろんれんげさんだって例外ではありません!
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れんげ「な…何言ってるのマサルちん…あたしはもうあきらめてるのよ。だいたいあたしにお花畑なんて似合わないし…」
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「待たせっぱなしなんてゼッタイ花畑がワルイ。ぼくがきっと探し出しておしりをけっとばしてやる!だかられんげさん、いっしょに行こう。そしてその花畑で「きつねの窓」をつくってよ。きっと見たいものが見えるよ。」
れんげ「な…なんであんた…そうまであたしにしてくれるの…?」
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いいセリフです。殿堂入りしてもいいセリフだと思いますよ「ぼくは、ぼくの近くで泣いてるヒトを、もう見たくない。」
だけどその前に勝が言ってる「小さい声で言わないよ。」っていうセリフもこれまたいいんですよね…


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