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きよの漫画考察日記1452 修羅の刻第15巻

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修羅の刻も15巻で完結。だけどもそのスタイル的に16巻が出てもおかしくはないけどね…


お月様

つーわけで宮本武蔵に始まり、坂本龍馬、沖田総司、土方歳三、ワイアットアープ、柳生十兵衛、武蔵坊弁慶、平教経、織田信長、雑賀孫一、西郷四郎と連なってきた修羅の刻、ラストを飾るのは…
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雷電為右衛門!
たまらん名前が最後に出てきました。通算254勝10敗2分、通算勝率.962という空前絶後の成績を残した史上最強の力士です。まぁどこまでが真実なのかは分からない部分もありますが、こんな力士がいたなんて夢があっていいじゃないか…

さて雷電はこの人に弟子入り。
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谷風梶之助!
第4代横綱にして、この人も258勝14敗16分、勝率.948というとんでもない通算成績を残しています。白鵬が横綱になってからの成績が578勝67敗の勝率.896ですからね…

つーわけで雷電の快進撃が始まります。
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谷風に続いて小野川の名前も出てきたところでやってみましょーか、歴代71人の全横綱を考察!

初代 明石志賀之助 この横綱はフィクションらしい

2代 綾川五郎次 成績の全てが不明。この横綱もおそらくフィクション。

3代 丸山権太左衛門 この人は実在したようですが成績は不明。

4代 谷風梶之助 谷風が実質的には初代横綱。

5代 小野川喜三郎 谷風と雷電と戦いながらこの人も通算勝率9割越え。

6代 阿武松緑之助 小野川引退後阿武松が横綱に就任するまでの横綱不在期間はなんと30年。

7代 稲妻雷五郎 山咲トオルってこの稲妻の玄孫だそーです。

8代 不知火諾右衛門 横綱就任後に三役に陥落した唯一の横綱。

9代 秀ノ山雷五郎 審判委員になった後に弟子を贔屓してたらストライキ起こされちゃったそーな。

10代 雲龍久吉 この人が不知火型の土俵入りを完成させた横綱。

11代 不知火光右衛門 こちらが雲竜型土俵入りの完成者。どこかで入れ違っちゃって伝えられたそーです。

12代 陣幕久五郎 江戸時代最後の横綱です。

13代 鬼面山谷五郎 明治初の横綱ですが、その時すでに43歳。この記録はたぶん誰も更新できない。

14代 境川浪右エ門 明治の谷風と呼ばれるほどの人格者だったそーな。

15代 梅ヶ谷藤太郎 (初代) 相撲中興の祖と呼ばれ、そのあだ名は「大雷」

16代 西ノ海嘉治郎(初代) 西ノ海嘉治郎という名の横綱は3人もいますがその初代です。

17代 小錦八十吉 (初代) 俺たちの知ってる小錦は6代目です。

18代 大砲万右エ門 178戦して引き分けが51というとんでもない数字。

19代 常陸山谷右エ門 相手を正面から受け止める横綱相撲を完成させた角聖。

20代 梅ヶ谷藤太郎 (2代) 常陸山と共に「梅常陸時代」として明治の相撲ブームを築いたそーな。

21代 若嶌權四郎 大阪相撲からの最初の横綱。

22代 太刀山峯右エ門 大正時代最強の鬼神。突き押し主体のスピーディな取り口だったそーな。

23代 大木戸森右エ門 我が愛する兵庫県が輩出した唯一の横綱。

24代 鳳谷五郎 横綱で皆勤負け越しというのを初めてやっちまったそーな。

25代 西ノ海嘉治郎 (2代) なんと引退後に自殺。何があったんでしょう…

26代 大錦卯一郎 入幕からなんと5場所で横綱昇進。

27代 栃木山守也 横綱在位中の勝率.935。近代最強の横綱と呼ばれてます。

28代 大錦大五郎 後の第2代相撲協会理事長です。

29代 宮城山福松 大阪相撲最後の横綱。

30代 西ノ海嘉治郎 (3代) 代々井筒部屋に伝わるのがこの西ノ海嘉治郎という名前なんです。

31代 常ノ花寛市 引退後相撲協会理事長になったのに蔵前国技館で自殺未遂をやらかしたそーな。

32代 玉錦三右エ門 現役横綱のまま34歳で急死。もったいないなぁ…

33代 武藏山武 横綱昇進後の勝率はたったの5割。肘が壊れていたそうです。

34代 男女ノ川登三 引退後は尋常じゃなく落ちぶれてしまったそうです…

35代 双葉山定次 説明不要の69連勝。これはもう不滅の記録かもな…

36代 羽黒山政司 双葉山と同部屋ながら優勝7回という数字は立派。

37代 安藝ノ海節男 双葉山の70連勝を阻止したのがこの人です。

38代 照國萬藏 あだ名が「桃色音楽」(笑)

39代 前田山英五郎 相撲休んで野球観戦してクビになったそーな。

40代 東富士欽壹 引退後は力道山に誘われプロレスラー転向。

41代 千代の山雅信 成績不振から横綱返上を申し出たそーな。

42代 鏡里喜代治 横綱で80歳まで生きたのはこの鏡里を含め3人だけ。

43代 吉葉山潤之輔 4年間の従軍で2発の銃弾をくらいながら帰国後横綱まで上り詰めた不屈の力士。

44代 栃錦清隆 戦後の相撲界復興を支えた超人気横綱。

45代 若乃花幹士 (初代) 栃若時代を築いた若貴兄弟の叔父さん。

46代 朝潮太郎 (3代) 俺たちの知ってる朝潮は4代目です。

47代 柏戸剛 柏鵬時代を築いた「剛の柏戸」相撲通には柏戸ファンの方が多かったそうな。

48代 大鵬幸喜 巨人大鵬卵焼きの「柔の大鵬」国民栄誉賞?当然でしょうよ。

49代 栃ノ海晃嘉 ケガに苦しめられて横綱昇進後の成績はかなり酷いんですけどね…

50代 佐田の山晋松 大鵬がいなければ2ケタ優勝も可能だったと言われてます。

51代 玉の海正洋 絶頂期を迎えた27歳にして急逝。現役横綱が亡くなるって大ニュースだったろうな…

52代 北の富士勝昭 横綱というよりもNHK解説者としての印象が強すぎます。

53代 琴櫻傑將 怒涛の突き押し、付いたあだ名が「猛牛」

54代 輪島大士 我々の世代にとっては元プロレスラーのタレントというイメージなんですが、下手投げが強かったそうです。

55代 北の湖敏満 憎たらしいほど強かったと評される大横綱。顔が怖い(笑)

56代 若乃花幹士 (2代) 若貴兄弟とは血縁関係はありません。

57代 三重ノ海剛司 大関陥落を味わいながら横綱まで這い上がった唯一の力士だそーな。

58代 千代の富士貢 説明不要の大横綱。俺たちに相撲の魅力を教えてくれたのは千代の富士です。間違いない。

59代 隆の里俊英 千代の富士相手に勝ち越してる、ハマれば強い横綱だったそーな。

60代 双羽黒光司 北尾光司と呼ぶ方が世代的に分かりやすい。超絶問題児だったそーな。

61代 北勝海信芳 若貴の兄弟対決は茶番だったけども、千代の富士と北勝海の同部屋横綱優勝決定戦は覚えてますわ…

62代 大乃国康 にくのおおいおおのくに(笑)

63代 旭富士正也 この人がいたから千代の富士がより輝いたんだと思いますよ。

64代 曙太郎 イメージはヒールですが凄いいい人だそーな。引退後も格闘技ファンを楽しませてくれたしね…

65代 貴乃花光司 貴乃花以上の人気を誇る力士、まぁ100年は出てこないかな…

66代 若乃花勝 さすがに成績では弟に負けるけども、兄弟同時横綱は立派でしょう。

67代 武蔵丸光洋 55場所連続勝ち越しは歴代1位。たしかに武蔵丸の負け越しは記憶に無い。

68代 朝青龍明徳 強かった。ただただ強かった。ただひたすらに強かったよ…

69代 白鵬翔 平成の大横綱、そう呼ぶことに異論は無いでしょ。

70代 日馬富士公平 未だに安馬の四股名の方がしっくりくる。

71代 鶴竜力三 鶴竜の評価はこれから次第です。

…ふぃ~、71横綱complete。それにしても若貴以来日本人横綱がいないのはやはり寂しいわな…





さてそんな雷電を戦う相手だと見定めたのは…この男!
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陸奥左近!
第33代陸奥圓明流伝承者です。柳生十兵衛を破った陸奥天斗が28代、あれから150年ほど経過してるということになりますね…

さてそれから9年、雷電は大関のまま。
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吉田司家というのは相撲に関する全権を与えられた、まぁ相撲の家元みたいなもんです。ただ第41代横綱千代の山の時から相撲協会が横綱推挙を行えるようになり、第60代横綱双羽黒の時からは相撲協会と断絶してしまっているんです。つまり現代では相撲に関して吉田司家は何の権限も持っていないに至ったわけです。

そしてさらに1年後、陸奥左近との戦いを望む雷電の前に現れたのが…
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葉月!
陸奥の血を引く女性キャラはたった3人だけしかいませんが、その中で陸奥の名を継いだ女性はいません。結局のところ子供を産むためだけの道具的な扱いをされております。まぁ時代的に致し方ないところか…

つーわけで葉月vs雷電でしたが…
雷電「技は迅い。あの時の親父殿より迅いかもしれん。が…」
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そりゃあそーでしょね。女性が男性に勝てないとは言いません、がしかし格闘技をやってる本物の男に女が勝てるかと言われたらそりゃ無理な話です。昔神取忍vs天龍源一郎なんて試合をやっていたことを思い出しますが、そこの壁は生物学的に越えられませんよね…

つーわけで左近の死を知り、もはや自分より強い男はこの世にいないと落ち込む雷電に対し…
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この時雷電はすでに39歳。そこから20年待てというのは酷な話です。還暦一歩手前ですからね…

つーわけで20年後に葉月が連れてきたのが…
雷電「こいつ…」
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陸奥兵衛!
陸奥圓明流第34代伝承者です。だとするとね、一つ疑問点が生まれます。それは36代陸奥出海の存在です。出海は時代的に考えて1840年頃までには生まれていないと計算が合わないんですが、1825年時点で10代だった兵衛の孫だと考えるのはさすがにムリがあります。とすると出海は兵衛が33歳くらいの時に生まれた子供だと考えるのが普通でしょう。だとすると今度は35代伝承者はいったい誰なんだ?という疑問が生じてしまいます。兵衛から息子の出海に陸奥の名が伝承されたんならいいんですが、両者の間に1人挟まれてるんですよ。兵衛→35代目→出海への伝承者交代のサイクルが異常に速すぎることを考慮すると、以下のような仮説が生まれます。
・兵衛、20歳で父親になる
・兵衛、33歳で出海の父親になる
・兵衛、40歳で当時20歳の長男に陸奥の名を譲る(出海はまだ7歳)
・長男、病死
・兵衛、次男である出海に陸奥の名を継がせる
うん、これならまぁなんとか辻褄は合うかなぁ…


つーわけで59歳の雷電に斧鉞を叩き込む19歳の兵衛、軽く老人虐待です(笑)
葉月「もういい。もう雷電は…」
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修羅の刻に登場する相手というのは歴史上の偉人です。それゆえに陸奥自身が殺した相手というのは思ってる以上に少ないもんです。直接陸奥が手を下したメインキャラは沖田総司・柳生十兵衛・雑賀孫市、そして雷電くらいのもんでしょうからね…

つーわけで雷電の遺体を運ぼうとする兵衛でしたが…
葉月「さわるな。」
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葉月は9歳にして雷電に出会い、19歳にして雷電に敗れ、そして39歳にして雷電を倒したわけです。それが彼女自身のためだったのか、それとも雷電のためだったのかは分からないですけどね…

さて兵衛はこの雷電こそが自分の父親だったのかと尋ねますが…
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さて兵衛の父親が雷電だったのか否か、作者は「あなたにとってより好きな方が正解です」と巻末で述べてます。俺はね、雷電が兵衛の父親だったという解釈の方が好きですね。さすがに父殺しの重荷を兵衛に背負わせるわけにはいかないから葉月は否定したんだという方が良いんじゃないでしょーか。雷電を倒すために葉月は雷電の血を求めた、そして雷電も自分よりも強い男に出会うためにその血を分け与えた、決して愛情や情けで結び付いた2人ではないからこそ葉月は「浮気なんかするもんか」と口にしたんじゃないでしょうかね…
それにさ、史実上雷電には子孫が1人もいないんですよ。もし兵衛が雷電の息子だとしたら、雷電の血脈が今も生き続けているということになるんです。そっちの方がロマンがあっていいじゃないか…



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