こんな作品の考察に着手してみましょーか。風の谷のナウシカ!
映画版ナウシカについてはすでに考察したんですがね、やはりナウシカを語るには原作版を抑えておく必要はあるでしょうからね…
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さていきなりですがこんな設定資料が。
映画版においてはトルメキアと風の谷、そしてペジテ市くらいしか登場しないんですが、原作版においてはトルメキアの南方に広がる土鬼諸侯国、これが重要です。風の谷のナウシカとは、トルメキアと土鬼諸侯国との戦争が舞台なんです。
映画版では語られませんでしたが、風の谷などの辺境諸国は有事の際にトルメキア軍にガンシップで参戦するという盟約の下に自治権を保障されています。この時代にはエンジンを作り出す技術は失われているので、エンジンで動く旧時代の遺物であるガンシップは強力な戦力となるわけですね…
さらに原作版ではこんなジョブが登場します。
さて映画版ではトルメキアの輸送船が風の谷に墜落しますが、原作版では墜落するのはペジテの避難船。そこでナウシカはラステルからこれを託されます。
さてユパ様が取り出したのは腐海の底の砂。
さて盟約に従い出陣したナウシカ、しかしラステルと共に腐海へ墜落。蟲に囲まれちゃいますが…
つーわけでナウシカも腐海が存在する意味にたどり着きますが…
「虫」よりも「蟲」という漢字を使うと途端にグロテスクさが増す印象はありますね。カブトムシもさ、漢字で「兜蟲」と書いたら恐ろしい雰囲気になるもんなぁ…
後に語られますが、実はこれ巨神兵の胎盤なんです。文字通りこれが物語のキーアイテムになるんですよね…
さてこの秘石を求めて風の谷にやってきたクシャナ率いるトルメキア軍でしたが、ユパ様の仲裁により素直に撤退。お前らジェロニモか(笑)
つーわけで巨神兵は風の谷に運ばれることもなくペジテの地下で眠り続けてます。
映画版と比べると随分機械的ですが、巨神兵の外観はコロコロ変わっちゃうんでね…
映画版では腐海の真相にたどり着くのはナウシカですが、原作ではユパ様も頑張ってるんです。
原作ではね、王蟲は非常に流暢にしゃべることのできる知的生命体です。映画版しか見ていない人にとっては意外でしょうけども。
風の谷のナウシカという物語は単純な自然愛護の物語ではありません。人間そのものが自然にとって害であり、自然を守るためには人類を排除しなければならない、それでも人は自然と協調して暮らしていくことができるのか、そんなレベルの問いかけをしてくる深~い作品なんですよね…