さて野球処女の実央ちゃんはこんなことも知らないわけで。
1929年、野球に初めて背番号というものが導入された時は背番号=打順だったそーです。もちろん現代でも背番号通りに打順を組むことは可能ですが、巨人と広島はこれが不可能です(巨人は1・3・4、広島は3・8が永久欠番だから)。また阪神は背番号6、ヤクルトは1番と6番、広島も1番が準永久欠番であるため実現は困難。セリーグで背番号通りに打順を組めそうなのは横浜しかいません、そこで実際に背番号通りに打順を組んでみました。
1番 (金城)
2番 ロペス
3番 梶谷
4番 荒波
5番 倉本
6番 (松本)
7番 石川
8番 多村
9番 黒羽根
こりゃダメだわ(笑)
球団創設から初優勝までかかった年数、これは一概には比較できません。セパ分裂前からチームが存在していた巨人・阪神・中日・阪急・日ハム・南海の6球団と、セパ分裂後に発足した他の球団とではさすがに初優勝までの道程が違います。それに途中で身売りも絡んでくるし。でもまぁ一応比較してみましょーか、まずは前身となった球団込みでの優勝までにかかった年数。
1年 ロッテ
2年 巨人・阪神
5年 西武
8年 ソフトバンク
9年 楽天
11年 横浜
17年 日ハム
18年 中日
26年 広島
28年 ヤクルト
33年 オリックス
これだけを見ると広島・ヤクルト・オリックスは大変だったなぁと感じてしまいますが、これはあくまで選手目線でありファン目線でしょう。さらに経営母体ごとに優勝までにかかった年数を比較してみましょう。
1年 大毎
2年 讀賣・阪神・ロッテ
4年 西武
5年 西鉄・ソフトバンク
6年 横浜・オリックス
7年 日ハム
8年 南海・東映
9年 楽天・ヤクルト
10年 ダイエー
11年 大洋
18年 中日
26年 広島
30年 近鉄
33年 阪急
未だ優勝経験のないDNAや結局優勝できなかった国鉄等もありますが、経営母体観点で見るとこんな感じ。何が凄いって30年以上優勝できなかったのに球団を手放さなかった近鉄グループと阪急グループですよね…
がしかし即座に財政危機を迎えた広島、それを救ったのは広島人でした。
有名なたる募金ですな。広島は元々親会社の無いチームなので資金力は無かったんですが、それに加えて当時は入場料収入というものをホームアウェイに関係なく勝利チームが7割持っていくというシステムだったが故に、選手が集まらず勝てない広島はますます資金難に陥ったわけです…
そんな資金難の状況、普通ならスポンサーに助けを求めるとこなんですけど、広島カープはそうではなく広島市民に助けを求めたわけです。広島市民1人1人のたる募金がカープを救ったんです。
ええね。阪神タイガースは誰のものかと問われた時「ファンのものだ」と答えたいけど「阪神電鉄のもんだな」と思ってしまう自分もいますから。12球団で唯一「このチームは俺たちファンのものだ」と胸を張って言えるのが広島ファンです。この伝統は今も続いててね、広島市民球場の老朽化が問題になって50数年ぶりにたる募金が再び行われた結果、軽く1億円集まったそうですからね…
…まぁもし阪神が財政難に陥った時に募金を集めたら20億円くらいは集まる自信はあるけどの!
プロ野球ってのが日本人にとって他のスポーツと一線を画する所以でしょな。単なる娯楽にとどまらないんですよ、プロ野球は。プロ野球人気が落ちてるのはさ、それを知らない人間が増えたということですよ…
ただ、金が無いということはやはり問題もあります。
FA制度の弊害をモロにくらったのは広島ということで異論は無いでしょう。広島ファンが100人いたら100人が「FAなんて嫌い」と言うと思いますよ(笑)思い返してみても川口・江藤・金本・新井・黒田・高橋・大竹はFAで出ていっちゃってますからね、よくそれで戦えるもんだわ(笑)
まず「日本球界のスカウト役」という異名について、これは微妙かなと思います。これが最もふさわしいのはヤクルトでしょ。もちろん先ほども出ていたように広島が見つけてきた無名の外国人選手があっさり他球団に移籍するということもあります、でもそんなのラロッカとシーツとデイビーくらいのもんですよ(ソリアーノは除外)。
ただ、虎党として金本・新井・シーツの3人を引っこ抜いちゃったのは広島ファンに申し訳ないかなとも思ってますけどね。だけどそれも仕方ない、だって広島は阪神の二軍なんだもん(笑)金本やシーツは移籍したんじゃない、彼らは一軍に昇格したんですよ。その証拠に新井は広島に戻ったでしょ、それは二軍に降格したということです(笑)
こんな事を書くと広島ファンに怒られそうな気もするけど、実際ベイスターズも巨人と中日の二軍と化しておるし、次々と有力選手を失いながらも戦い続ける広島の事を俺はかっちょいいとも思ってるんですよ…
阪神から他球団へ行った選手を俺は別に恨みはしない、むしろ応援します。ただ巨人に行くのだけは許せねえ。過去にはメイやアリアスが巨人へ移籍しましたが、外国人はまぁ100歩譲って許す。だけど日本人は許さねえ。トレードで巨人に行かされたカツノリのような例もありますが、さすがにトレードは仕方ない。だけどFAで巨人へ行くような選手がいたら絶対に許さねえ。まぁそんな選手は俺が生きている間はまず現れないでしょうけとね…
ビジターが一塁側に陣取る、いわば左右逆の球場は西武ドーム・楽天スタジアム・札幌ドームの3球場です。なぜ3塁側がホームになったかというと、西武の選手のためのロッカールームを作ろうとした際に3塁ベンチ裏にしかスペースがなかったからだそーな。
俺も2回しか行ったことないですけど、西武ドームはやはり特殊なドーム球場です。まずね、球場自体がすり鉢型に掘り下げられているんですよ。つまり1Fから入場するとそこがスタンド最上段になるという感じなんですよね。さらにドーム球場なのに密閉されていないんです。たまに鳥が迷い込みますからね(笑)そして極め付けが外野観客席の芝生でしょな。遊び心があって俺は好きな球場の1つですけどね…
たしかに岸は細い、しかしあのピッチングは見事。さすがにあの身体で野手というのは無理ですが投手ならアリなんですよね。星野伸之なんて細かったし、ランディジョンソンだって細かったし。結局は切れ味なんだと思いますけどね、太い投手が投げる球の切れ味がマサカリなら、細い投手が投げる球はカミソリ的な。
そして西武ドームゆえにこれ。
さて実央ちゃんは自分の学校の野球部を見学。東京ドーム・ナゴヤドーム・神宮球場はジェット風船禁止ですから。ちなみにプロ野球の応援にジェット風船を持ち込んだのは広島ファンだという説がありますが、別にそれはそれでいいですよ。起源に関わらずジェット風船つったら甲子園の代名詞ですから。ジェット風船つったら阪神ですから。
プロ野球と高校球児を比べるのは可哀想ってなもんです。つかね、プロ野球選手って凄いんですよ。一つ一つのプレーが尋常じゃない完成度ですからね。俺は球場に観戦しに行くと何度も「凄え…」と呟いてしまいます。例えばバントに対する各野手の動きの速さだとか、キャッチャーが二塁に投げる送球のスピードとその正確性だとか、中継プレーの緻密さだとか、ベースランニングの速さだとか、ほんとホレボレしちゃいますから。学生野球とは比較しちゃダメです。
さてドラフトの事を聞く実央ちゃん。カープのドミニカアカデミーは有名ですが、ドミニカにはメジャーの各球団もアカデミーを置いているんです。だからやはり金銭面で苦戦しているようですが、それにしたってソリアーノを発掘したのは凄いことですよ…
さて入る選手あれば去る選手もあり。
さて実央ちゃんは初の神宮球場へ。
観客席は角度が急な方が見やすいのは間違いのないことです、その方が収容人数も稼げますし。がしかしサッカーやラグビーならともかく、野球というスポーツは上から見てもあまり楽しくない。基本的にはグラウンドレベルで観戦するのが一番楽しいスポーツだと俺は思います。外野席ならどっちにしろ投手と打者の駆け引きは見えないので上の方に陣取ってもいいと思いますが、内野席ならできるだけ前の方が良い気はしてますけどね…
さて最後のエピソードは広島ファン定番のこの話。今年の黒田の広島復帰に伴いこのネタはさんざんやってましたけどね。2年連続Aクラス入りを果たし、黒田も復帰し、今年こそ優勝だと息巻いていた広島が開幕ダッシュに失敗して2015/5/8現在最下位、首位にいるのが横浜だってんだから笑うしかねえわ(笑)
つーわけで球場ラバーズとはこんな漫画です。広島ファンなら読むべきでしょう。そうでなくても野球好きならまぁ楽しめます。野球に関心の無い人間は…読むだけ時間の無駄です(笑)